外の気温と室温の差が大きくなる冬や梅雨どきになると、窓に結露が発生しませんか? 結露は窓を湿らせるだけでなく、カーテンや壁の汚れ、そしてカビの原因になります。
さらに、窓の「曇り」も見通しが悪くし、内側から景色を楽しめないだけでなく、商売をしているお店などでは外から中の様子が分かりにくくなり、結果的に客入りにも影響する死活問題です。
そんな厄介な「結露」を、完全に防止でき、かつ見た目を損なわない画期的なグッズが開発されました。それが、ここで紹介する「結露防止フィルム」です。
無色透明の結露防止フィルムが登場
2017年12月、日本エコ断熱フィルムは、窓に貼るだけで結露による曇りを防止できる結露防止フィルムを開発したと発表しました。
これまで、結露防止には梱包用の気泡緩衝材、いわゆるプチプチがよく使われてきましたが、不透明のため外が見えづらくなるという欠点がありました。今回開発された新しいフィルムは無色透明なので、貼り付けても違和感がありません。
この商品は個人宅でも使用できる通常タイプのほか、鏡に使用できるミラータイプ、ショーケース向けの強力タイプが用意されています。個人宅の窓で使うことはもちろん、内部にいる人の息で曇ってしまい、不衛生になりがちなバスや電車などの公共交通機関、店舗などで幅広く活用されることが期待されています。
手軽にできる結露防止対策
今回、ご紹介した「結露防止フィルム」以外にも、ご家庭でできる簡単な結露対策方法もあります。現在進行形でお悩みの方は、ぜひ試してみてください。
・室温を管理する
とくに冬場は室温を高く設定しがちですが、室温が高すぎると室外の温度との差が広がり、結露が発生しやすくなります。暖かい空気は水蒸気を多く含んでいるため、設定温度を下げるだけでも空気中の水蒸気量を減らし、結露を防止できます。
・湿度を管理する
乾燥対策のための加湿器も、結露が起こりやすくなる原因の1つです。人がいる時にすでに結露が出ている場合、湿度が上がりすぎている可能性があります。除湿機を使って湿度を調整すれば、結露を元から防止できます。
・道具を活用する
結露取りに有効な道具が、ゴムベラ式のワイパー。結露を取る同時に、取っ手部分のボトルに水を溜められるタイプが一般的です。100円ショップでも売っているため、手軽に導入しやすいのもポイントです。
結露を放置すればカビが発生し、それは喘息や夏型過敏性肺炎などの病気にもつながります。思わぬ健康被害を受ける前に、身近なところからできる結露防止を行ってみてはいかがでしょうか。
文/鈴木祐希子