『探偵のねこ』「犯人はこの中にいます」ねこ探偵が推理しなくても...ね?/ねこむかしばなし

◆鬼婆とねこ

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元となったむかしばなし


安達が原の鬼婆
あるところに一人のお坊さんがいました。山で修行をしていたお坊さんですが、気づくとすっかりあたりは暗くなっており下山もままなりません。
そんな時、一軒のあばら家を見つけます。お坊さんは住んでいた老婆に頼みこみ、1泊させてもらうことになりました。その時、老婆に「この扉は開けないでください」と言われます。しかし夜になり、扉の奥から聞こえる「ぴちゃ...ぴちゃ...」という音が気になったお坊さんが扉を開けると、大量の人間の骨がありました。
老婆に化けていた鬼婆は怒り、逃げ出したお坊さんを追いかけます。お坊さんが走りながら念仏を唱えていると、如意輪観音が現れて老婆を倒します。お坊さんは間一髪逃げきったのでした。

◆皿屋敷のねこ

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元となったむかしばなし


番町皿屋敷
江戸時代に菊という女がいました。
ある日、菊は屋敷の主人の大切な皿を割ってしまいます。怒った主人は菊の中指を切り落とし、牢屋に閉じ込めました。牢屋から抜け出した菊は苦しさから逃れるため、井戸に身を投げます。
するとその日から、生まれた子どもの中指がなかったり、井戸から「1枚...2枚...、9枚...1枚足りない...」と永遠に皿を数える女性の声が聞こえたりと怪奇現象が起き始めます。それを聞いた高名なお坊さんが屋敷を訪れました。

そしてその井戸に近づくと「1枚...2枚...」と声が聞こえ始めます。「9枚...」と聞こえた時、お坊さんが「10枚!」と言うと、声の主である菊は「よかった...」と安心し、そのまま成仏しました。

 
※この記事は『ねこむかしばなし』(ぱんだにあ/KADOKAWA)からの抜粋です。

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