働く女性たちのリアルな本音を描き、SNSで大きな話題を集めた漫画『女女平等』。作者で、一児の母でもある漫画家・神谷もちさんにお話をお伺いしました。
主人公はキャリアを重ねる独身女性・横島ゆりこ。同僚で時短勤務の子持ち社員・松村けいこが16時で退勤するため、彼女の仕事のシワ寄せが自分たち独身社員にくることに不平等感を感じていました。
◆「それはそっちの事情でしょ?」子持ち社員ばかり優遇されて不平等!
そんなある日、保育園からの呼び出しでけいこが早退せざるを得ない状況に。周囲に「すみません」をひたすら繰り返す彼女に、ゆりこは冷たい視線を送ります。
申し訳なさそうに謝罪を繰り返すけいこに対し、ゆりこは「明日は出社できるのか」「夫に代わってもらうことはできないのか」と詰め寄るのでした。
◆「なんとかできるならなんとかしてる」どうにもならないワーママの現実
そんなゆりこでしたが、自分が妊娠・出産をすると態度が一変。出産後すぐに職場復帰した彼女は、頻繁に熱を出す息子にかかりきりで仕事に集中できません。想像していたよりもずっと難しかった子育てと仕事の両立。夫の協力も得られない彼女は、ますます追い詰められていきます。かつて自分が追い詰めたゆりこと同じ立場になっていることに気付いているのでしょうか...。
◆作者・神谷もちさんに聞く「今どこかで現実に起こっていること」
ーーSNSで多くの反響が寄せられていた本作。特に印象的なコメントはありましたか?
「子どもが理由で休むのは仕方がない!」という意見がたくさん寄せられたんですが、それを見た方が「仕方がないと思ってくれるんだ。嬉しいです。」とさらにコメントをしてくれたんです。その方は子どもを理由に休むことにとても負い目を感じていたようで、「『女女平等』のコメント欄を見てホッとした」とおっしゃっていて。この話はまさに今どこかで現実に起こっていることでもあるんだなと思い、それが一番印象に残りました。
ーー本作を通して、読者に感じてほしいこと・伝えたいこと等があれば教えてください。
「負担を強いる方」「負担を強いられる方」2つの立場で物事を考えて貰えたら嬉しいです。 少しでもこの問題が解決していきますように!