7時間も二度寝!? 夫には口が裂けても言えない「素敵な主婦生活」/ただの主婦が東大目指してみた

矛盾だらけのガチ主婦記念日   4月某日

そんな私でも、月に1回くらいは「ちゃんとした生活」を取り戻そうって思う。15時に起きる生活は、もちろん優雅で、社畜時代や学生時代に渇望していた生活。だけど、毎日続けていると罪悪感が湧くことがある。

「二度寝と昼寝から卒業しよう」

何度もこんなふうに思い立っては失敗を重ねてきたけど、今度こそ、ちゃんとする。

今回こそはガチ。

「ガチ主婦記念日」とでも名づけていいくらいの、歴史的な1日になるでしょうね。

自分改革がはじまるときのこのワクワク感、最高。なんていうか、新しい参考書を買って、1ページ目を読みだすときとか、日記帳をつけはじめるときの1日目。そんな感じ。

さて、夫を見送りましょうか。

「いってらっしゃい!」

眠たさをふりはらいながら、明るく声をかける。すると夫は、「いってくるね。......あ、昼寝しちゃダメだよ」なんて、わざわざ釘をさしてきた。

やはり私が毎日昼寝をしていることに気がついているようだ。

世の中の主婦たちは、どうして朝から猛烈に活動できるのか?子どもがいるなら、まだわかる。だって世話をしてあげないと、生きていけないもの。

でも、夫は違うよね?

ほおっておいても死なないじゃん。

それに、クオリティの高い家事をしたからといって、お金を稼げるわけでもない。

夫からの好感度は稼げるかもしれないけどね。

どこまで「主婦業」をちゃんとやるのかは、自分次第。なのに、しっかり「主婦」をしている人がマジョリティなんだろうか。

頭の中だけを動かしても、眠気がさめることなんか絶対ない!とにかく体を動かさなくっちゃね。洗濯、皿洗い、お掃除、晩ごはんの準備......っと。

すると午前中にやること全部、終わってしまった。朝から夕方までみっちり家事をやるイメージだったけど、よく考えてみればそんなに時間がかかるわけがない。いつも2時間で終わらせていることを、ただ早く起きて、心にちょっとしたゆとりを持ちながらこなしたってだけなんだから。

さて、夫が帰ってくるまでの約8時間、何をしよう。

仕事をしようか。いや、でもこの睡眠不足状態じゃ、とてもとても意欲が湧かない......。とにかく、昼寝をしてしまうことが一番いけない。昼夜逆転のスパイラルがさらに強化されるだけ。

負けるな私、せっかくの「ちゃんとした人間」になるチャンスだよ。

それから約1時間。お昼のワイドショーを見ながら、戦い続けた。でももうダメ、1日中こんな状態じゃ生きてる心地もしないし、睡眠化学の理論に基づいて、15分くらいの仮眠をとるとするか。

そうして私は18時までぐっすり眠ってしまったのであった。

 
※この記事は『ただの主婦が東大目指してみた』(ただっち/フォレスト出版)からの抜粋です。
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