春一番が吹く季節になりました。はじまりの季節を前に、断捨離やお掃除などを頑張って、すっきりと新生活をはじめようと考えていらっしゃる方も多いかと思います。
2月22日のアマゾンランキング・ホーム&キッチン部門、新着部門の1~10位を調べてみると、1位に「iSiLER 【2018最新バージョン】スチームクリーナー高温洗浄 13点セット」がランクインしていました。
1位 iSiLER 【2018最新バージョン】スチームクリーナー高温洗浄 13点セット
2位 BRISIE LEランタン USB充電式 五つ調光モード5200mAh モバイルバッテリー3位 Primero 包丁研ぎ器 セラミックロール ダイヤモンド砥石
4位 Smraza 超強力マグネットフック 360度回転 上下180度可動4個組
5位 Clew 電子タバコ専用設計 極細スパイラル綿棒 200本入パック
6位 Vinker 2 Pack 洋服ブラシ 静電除去・ホコリ取りブラシ 毛玉取り
7位 【日本国内正規品】スノアサークルスマートアイマスク ブラック いびき軽減
8位 multifun体組成計 スマホ アプリ体脂肪計簡単測定14種類データ測定可能
9位 Adokoo人間工学設計快眠枕 低反発まくら 首・頭・肩をやさしく支える
10位 Birgus ネズミ・害虫駆除機 超音波撃退器 有効範囲約100畳 コンセント式
※amazonホーム&キッチン 新着部門ランキング(2018.2.22)
iSiLER【2018最新バージョン】スチームクリーナー高温洗浄 13点セット
スチームクリーナーは、蒸気を発生させて、汚れを「浮かせて落とす」という仕組みの掃除機。内部のヒーターで水を沸騰させ、発生させた蒸気を台所の油汚れや、浴室のカビ、床やじゅうたんのシミなどのしつこい汚れに吹き付けると、熱の力で汚れが浮き上がります。
この製品のレビューを細かく見ていくと「換気扇やガスコンロなどの油汚れ」、つまりキッチン周辺に使用している人が最も多く、次いで「お風呂の排水口の黒ずみ」「タイルの目地汚れ」などバスルーム周辺。みなさん汚れが気になっているところはだいたい同じなご様子。レビューされた時期は年末が多数。つまり大掃除用です。ふだんよりちょっと頑張って、丁寧に細かいところのお掃除をしよう!という意気込みの表れですね。
iSiLER【2018最新バージョン】スチームクリーナー高温洗浄商品ページより。
アタッチメントを変えれば家のあらゆるものをお掃除可能!
キッチンやバス以外、どんなことに使っているのか...と見ていったところ、「子どもが窓に貼ったシールの糊あと」「泥だらけの靴」「植木鉢の下に生えたコケ」「鳥のフンのあと」「座椅子の座面の汚れ」などにも効果があったそう。
家の中から外まで、かなり幅広く使えることがわかります。
ところで、スチームクリーナーというとどんなブランドが思い浮かびますか? 日本が誇る白物家電メーカー、パナソニックや日立や東芝...ってイメージはあまりなくて、深夜の通販番組でやたらとテンション高めのアメリカ人が「AMAZING!!!」ってすすめてくるあの感じ。日本でスチームクリーナーを使ったお掃除が流行し始めたのは最近の話ですよね。
そこで米国Amazonで、まったく同じ単語「steam cleaner」と検索してみました。すると、かなり日本とは違う光景が見えてきたのです。
まず、日本のAmazonで「スチームクリーナー」と検索した1ページ目にある27の商品のうち18商品、約2/3が今回ご紹介しているiSiLERのスチームクリーナーと同じハンディタイプであるのに対し、米国Amazonでは27商品中ハンディタイプは9商品。圧倒的に数が違います。
その代わりに米国で多いのは掃除機型のスチームクリーナー。ハンディタイプと違い、床用の幅広アタッチメントが標準装備で、名前も「Carpet Cleaner with Clean Surge」とか「Deluxe Carpet Washer」「PowerFresh Steam Mop, Floor Steamer, Tile Cleaner, and Hard Wood Floor Cleaner」などなど、もろに「俺ら、カーペット専用掃除機だぜ!」と訴えかけてきます。重さも重いものになると20ポンド(約10キロ)と、重量級。日本で人気のハンディタイプと違い、「掃除機にスチーム機能がついていて、スチームが浮かした汚れをそのまま吸い取る」、といったシステムになっているようです。
Hoover Carpet Cleaner SteamVac with Clean Surge Carpet Cleaner Machine F5914900(米国amazonより)
カーペットにコーヒーをこぼしても、こんなふうにお掃除可能!
欧米では土足で家に上がる文化ですが、部屋にはカーペットやラグが敷いてあります。日本と同じく防音や衝撃防止のためですが、もうひとつ、土足文化ならではの、外から持ち込んだほこりをラグやカーペットが吸着する役割があります。なので、アメリカにはカーペットクリーニング業者がいて、数か月に一度、カーペット敷きの区画を掃除してもらうそうです。
アメリカのスチームクリーナーは、この手間を省いて自分でやっちゃおう、という人々の需要なんですね。ちなみにスチームクリーナーのレンタルも盛んだそうです。
ところかわればお掃除が変わり、家電も変わる。ちっちゃなスチームクリーナーから文化の違いが見えてきますね。
文/武石彩子