大好きな妻との日常を描いた『ふうふの日記マンガ』をSNSに投稿している漫画家・カレーとネコさん。仲良し夫婦の日常は平和そのもの...だったのですが、ある日、妻の体調が突然悪化。検査の結果、国の難病に指定されている進行性の病気「リンパ脈管筋腫症」であることが判明します。妻の突然の入院で2人の日常はどう変化していくのでしょうか。
夫婦で支え合う姿にじんわり心が暖かくなると話題のコミックエッセイ『大好きな妻が難病になった話~ふうふの日記マンガ~』。電子書籍化を記念して、作者のカレーとネコさんに本書に込めた思いを聞きました。
『大好きな妻が難病になった話~ふうふの日記マンガ~』(カレーとネコ/KADOKAWA)
――大変なこともあるはずなのに悲観的になりすぎず、じんわり心が暖かくなる作品でした。夫婦のことを漫画にする際に意識していることはありますか?
カレーとネコ:病気の話ですが重くなりすぎないように、かといって軽く扱う事のないようなバランスを意識しています。読んだ方にホッとしていただけるような漫画を目指しています。
――現在のお二人はどのような毎日を過ごしていらっしゃいますか?
カレーとネコ:去年の8月から妻がリンパ脈管筋腫症の進行を抑える薬を飲み始め、それからは気胸になることなく肺の状態もいいですね。酸素吸入装置も今は使っていません。気軽に外出をとまではいかないものの、病気の前と同じようにまったりと過ごしています。
――病気などの困難があっても、夫婦が仲良しでいられる秘訣を教えてください。
カレーとネコ:無理せず力を抜くことでしょうか。病気をいい意味で重くとらえず、付き合っていく宿題が増えたくらいの認識で過ごす事を心がけています。根本的な部分は変わらないはずですので、そのくらいの気持ちでいれば今までと同じように2人の関係はいいものでいられるのかなと思います。
――これから先、どんな夫婦になっていきたいですか?
カレーとネコ:お年寄りになっても十年一日のごとく一緒に散歩をしたり、料理の半熟卵を崩すのを2人で喜べるような仲のいい夫婦でいられると嬉しいです。どちらかが不調に傾けばどちらかが支えていけるよう天秤を思い浮かべながら年を重ねたいと思っています。
――この先描いてみたい題材や個人的に挑戦してみたいことなどはありますか?
カレーとネコ:妻と同じように病気の方や、生活で困っている方に話を聞いて、それを漫画にするルポ漫画などに挑戦してみたいなと思っています。大変な中でも前向きになっている姿勢やどこを辛く感じているかなどを自分の漫画で表現してみたいです。
――最後に読者へのメッセージをお願いします。
カレーとネコ:拙い部分も多いですが楽しんでもらえるようふうふの日記マンガを描きました。僕の漫画でほんのひとさじ分だけ温かい気持ちになってもらえれば幸いです。皆様も健やかに過ごせますように。
***
現在は、病気とうまく付き合いながら、以前とほぼ変わらない生活を送っているというカレーとネコさんご夫婦。これからも漫画を通して二人のほのぼのライフを見守っていきたいですね。
取材・文/宇都宮薫