眠らない街・歌舞伎町の片隅にある小さな味噌汁屋「あさげ」。歌舞伎町らしくない素朴な姉妹が切り盛りする一風変わったこのお店には、夜の街にいる"ワケアリ"な人々が集います。肩の力を抜きにふらりと訪れる、クセの強い客たちの小さなドラマを覗いてみましょう。
歌舞伎町に憧れ、田舎を捨てて上京してきた新米ホスト・聖夜は、大切なお客さんのアフター対応中。「どこかでゆっくり休まない?」と女の子からの「お誘い」に舞い上がる聖夜でしたが、美味しそうな匂いに誘われ、つい味噌汁屋「あさげ」に入ってしまいます。毎晩吞んで疲れ切った五臓六腑に染みる味噌汁の美味しさに、故郷を思い出して泣きそうになる聖夜。何かを思い出したかのように納豆を手に取り...?
※本記事は佐倉イサミ著の書籍『29時の朝ごはん~味噌汁屋あさげ~』から一部抜粋・編集しました。