きものを手ぬいでリフォームすることを提案している高橋恵美子さんによる「きものリフォーム」。今回は浴衣をほどかず、まっすぐぬうだけで作れるチュニック&ワンピースを作ります。
浴衣の衿とおくみを外すだけ。袖も身ごろもそのまま使います
今回のリフォーム素材は浴衣地です。気持ちいい肌触りと吸湿性のよさが、木綿ならでは。着心地が本当に涼しく、安心して洗濯もできますから、夏の普段着にぴったりです。中でも藍は、昔から親しまれてきた日本独特の色で、私たちによく似合います。清潔感もあってうれしいですね。
作り方はとても簡単。〝ほどかない〟&〝まっすぐぬうだけ〟という高橋さんの考え方そのままに、衿とおくみだけを外し、あとは浴衣の形を生かしています。おまけにチュニックとワンピースは丈違い。同じ作り方でできてしまうんですよ。ゆったりデザインを、体形を気にせず楽しみましょう。
BEFORE AFTER
浴衣の形を生かしたデザイン
浴衣の身ごろと袖をそのまま使うので、難しい袖付けがいりません。浴衣地の幅も生かし、着幅たっぷりに仕上げます。プルオーバータイプですから、脱ぎ着もラクですよ。
BEFORE AFTER
チュニックの丈を長くすれば、ワンピースに!
ワンピースの袖も浴衣の袖を利用しています。チュニックと同じように、袖付けの必要がありません。身ごろもまた、浴衣地の幅を生かしてぬい合わせただけ。縦に描かれた柄がよく映えますね。
オレンジ色のパンツと合わせて、颯爽と
深い藍色は、いわば日本のインディゴブルー。鮮やかな暖色と合わせて、カジュアルに着こなしてもすてきです。
グリーンのカーディガンを、さらりと羽織って
夏は冷房対策の羽織りものが欠かせないという人も多いですよね。藍色のワンピースはどんな色とも相性がいいですから、手持ちの服と組み合わせてみて。
作り方は『毎日が発見』2016年8月号「きものリフォーム」で詳しく解説しています。
高橋恵美子(たかはし・えみこ)さん
1954年、東京青山生まれ。初めて手作りする人のための、易しい手ぬいを提案し40周年を迎えた。「日本手ぬい普及協会」主宰。きものリフォームから洋服の手作りまで、さまざまなテーマの著書は100冊以上。 手ぬいクラブホームページ http://www.tenuiclub.com