2021年4月28日~30日、青森県八戸市、フラット八戸にて開催されていたスターズ・オン・アイス八戸公演が盛況のうちに閉幕しました。
羽生結弦選手が出演するということで大きな注目を集めたこの公演、新型コロナ禍の影響で声援を送ることが許されない状況の中でも、現地に詰めかけたファンは応援の声を心の内に秘め、大きな拍手で選手達を称えました。
大会の写真はこちらでチェック!→【写真特集】羽生結弦がレア衣装で躍動! 写真で振り返るスターズ・オン・アイス八戸【画像多数】
東北出身の羽生選手は、過去には2011年のTHE ICE八戸公演、2014年のプリンスアイスワールド八戸公演に出演していますが、八戸市で滑るのはそれ以来のこととなります。
また新設されたフラット八戸での演技はもちろん初めて。
今回はそんなスターズ・オン・アイス八戸の様子を、スポーツ写真家・中村康一氏にレポートしてもらいました。
ショーは、大トリのはずの羽生結弦が冒頭から登場するという異例の演出から始まった。
まばゆい逆光の中、シルエットで登場した羽生結弦は最初からノリノリの演技で観客を沸かせる。
例年ならば世界のトップスケーター達を招いて開催するスターズ・オン・アイスだが、今年はコロナ禍の影響で出演者は日本人スケーターのみ。
それでも物足りなさを一切感じさせない意欲的な演出のショーとなった。
今回、元世界チャンピオンの佐藤有香さんが演出、振付を手掛けたのだが、グループ演技の充実ぶりは素晴らしいものがあった。
個人の演技を持ち寄るだけのエキジビションとは全く違う、アイスショーならではの魅力がここにあるのだ。
個人の演技でも、ショーにも関わらず4回転ジャンプに挑戦した12歳の島田麻央、今や軽々と4回転ジャンプを跳ぶ充実一途の佐藤駿。
今季の成長著しく、このショーでも満場のスタンディングオベーションを誘った三浦璃来&木原龍一組など、多彩な選手達が見事な演技を披露した。
幕間のジャンプ大会では、島田麻央、中村俊介といった若手のホープが4回転ジャンプに成功。
未来への希望を大いに感じ取ることができた。
そして羽生結弦はファンには懐かしの2016-17シーズンのショートプログラム、「レッツ・ゴー・クレイジー」を披露。
しかも当時、カナダの大会でしか着用しなかったレアな白衣装だ。
ジャンプも2日目、3日目には4回転+3回転のコンビネーションジャンプをクリアに成功させるなど、一切の手抜きなしの全力演技で観客を魅了した。
千秋楽のフィナーレでは、マイクを手に持ち、繰り返し観客に感謝の気持ちを伝える姿が印象的だった。
これから選手達はオフに入る。
来季はいよいよ北京五輪シーズンだ。
新型コロナ禍の影響が懸念されるが、選手達には万全の準備をして新シーズンに臨んでほしいものだ。
大会の写真はこちらでチェック!→【写真特集】羽生結弦がレア衣装で躍動! 写真で振り返るスターズ・オン・アイス八戸【画像多数】
取材・文・撮影=取材・文=中村康一(Image Works)