カワイイ年下男子が大好きな女子高生のまどかと、きれいでイケメンだけど感じが悪い志倉くんのラブストーリーを描いた漫画『カワイイなんて聞いてない!!』(講談社)が大きな反響を集めています。志倉くんが時折見せるかわいらしい姿にキュンとなる読者が続出で、全巻重版が決定するほど。この作品を描いたきっかけや今後の展開などについて、作者の春藤なかばさんに話を聞きました。
■読んでいてひたすらキュンキュンニコニコする話を描きたい
『カワイイなんて聞いてない!!(1)』(講談社)1話より
――年下のかわいい系男子が大好きな女子高生と第一印象が最悪の年下男子高生との恋愛ストーリーは、どのようにして生まれたのでしょうか?
「もともとスマートでかっこいい年上の男性よりも、空回りしがちな照れ屋で甘やかしたくなる男性が好きな節があったので、そういう男の子とのラブコメを描こうと思って生まれました」
――2人のモデルになった人などはいるのですか?
「モデルになった人は特にいませんが、志倉くんは自分の理想と、推しのアイドルや彼氏の可愛いところを友人から聞いているうちに出来上がっていったキャラクターです。主人公はそんな男の子を愛でるためにはどんなキャラクターがいいか試行錯誤した結果、かわいいものが好きな素直な年上の女の子になりました」
――個性的でまっすぐな登場人物と胸キュン必至のストーリー展開がとても魅力的な本作ですが、登場人物やストーリーの設定、描写など、特にこだわった部分は?
「読者の方が読んでいてひたすらキュンキュンニコニコしてしまうような話が描きたかったのもあり、志倉くんは女性不信なところがありますが、そういう部分の背景があまり重たくなりすぎないようにしています。逆に、キュンとするところは『入れすぎなくらいが丁度いい!』と思って描いています。1話につき"3カワイイ"くらい入れたいです」
■「年下の男性のことが好きになった」 この漫画を描いてよかったと思えた感想
『カワイイなんて聞いてない!!(1)』(講談社)1話より
――春藤さんが特にお気に入りのシーンやセリフを教えてください。
「9話の告白の返事を聞いたまどかが、『そんなのかわいすぎるよぉ...』と言って倒れるリアクションはまどからしさが出ていて好きです。あと、12話のキスシーンでは初めて見開きを描いたので、こっちもお気に入りです」
――今後、ストーリーはどのように展開していくのでしょうか?
「志倉くんのかわいいところをさらに出しつつ、2人のやりとりで読者の方々にニヤニヤしてもらえるような話にしていけたらと思います!」
――お手紙やSNSなどでたくさんの反響が届いているようですが、嬉しかったメッセージや意外だった感想など、印象に残っているものは?
「メッセージは基本的になんでも嬉しいですが、『年下の男の子は好きじゃなかったけど、これを読んで好きになった』といった感想をいただくと、『描いてよかったー!』とやはり特に思いますね。あとは、『2人とも食べちゃいたいくらいかわいい』と言っていただいたのも、面白くてずっと記憶に残っていますね(笑)。嬉しいです」
――まどかや志倉くんの同世代だけでなく、キュンとしたい大人女子も楽しめますね。
「疲れたときに拙作を読んで癒されていただけたら幸いです。かわいくて目が離せない志倉くんをぜひ暖かく見守ってください」