何かと慌ただしい年の暮れ、皆さんお疲れではないですか? 最近少し元気がない......そんなときは、今すぐできる"科学的に根拠のある方法"で元気を補充しましょう! 書籍『科学的に元気になる方法集めました』は、誰でも簡単にできて、大学の研究機関などで「効果あり!」と発表された"元気術"を世界中から集めた一冊。「栄養ドリンクよりも効果テキメン!」とSNSで話題を呼んでいます。
例えば「赤やオレンジを身につけるとやる気がアップする」という説は、英国チェスター大学の研究によるもの。サッカーのゴールキーパーに赤いユニフォームを着せたところ、他の色を着た時よりもゴールを阻止する確率が上がったといいます。赤やオレンジは、色彩心理学的にもモチベーションを高める色として知られているといいますから、「今日は気合いを入れたい!」というときに取り入れてみてもいいかもしれません。
楽しげな行動で脳をだませ!驚きのストレス解消法
元気がなくなる大きな原因の一つはストレスであると著者は言います。仕事に家事にと多忙な日々を過ごすしていると、ストレスもたまりがち。そんな皆さんのために、「科学的に効果がある」とされるストレス解消法をいくつかご紹介しましょう。
楽しいことがなくても「フェイク・スマイル」で笑顔を作る
「笑顔」=「楽しい」「幸せ」だと脳にインプットされ、楽しい気分を増幅させる効果がある。さらに、歯が見えるくらい豪快な、顔全体で表現した笑顔の方が、より心理的なストレスを減らせる。
―クラフト、プレスマンらの研究
背筋をピンと伸ばして堂々と歩く
堂々とした姿勢は「テストステロン」という決断力・積極性・攻撃性・負けず嫌いなどに関係するホルモンを増加させる。さらに「コルチゾール」というストレスホルモンを低下させる。
―ハーバード大学カディらの研究
「なんか、この状況を逆に楽しんじゃってる」気持ちになってみる
今の状況が好ましくないものだったとしても、楽しんでいる自分になりきることで、受けるストレスを最小限に抑えることができる。「最悪」のかわりに「逆に楽しい」を口癖にしてみるとよい。
―池谷裕二ら脳科学者の研究
いかがでしょうか? まゆつばものだと思われるかもしれませんが、これらはすべて「人間は頭で考えてから行動にうつすのではなく、行動してから考えるのだ」という最新の脳科学の定説に即したものだとか。だとすると、行動次第で感じ方が変わるのも納得ではないですか?
そして、最後にもう一つ、「科学的に幸福度を高める方法」をご紹介します。それは「身近な人、知人、恩師などが喜んでくれそうなことを1週間に5回行う」というもの。家族を笑わせる、友人の相談に乗る、恩師に手紙を書くなど、ささいなことであったとしても、「一日一善」ならぬ「一週五善」した人は、何もしなかった人に比べて、幸福を感じる度合いが高くなったといいます。
まさに「情けは人のためならず」。ことわざとして知られている先人の知恵は、科学的にも正しかったと言えそうですね。
文/寺田きなこ
(堀田秀吾/文響社)
ハーバード大学やNASA、東京大学、理化学研究所など、世界中の研究機関で効果があるとされたストレス解消法や、パフォーマンスを高める方法などを紹介。ストレスフルな現代社会を生き抜くための、バイブル的な一冊です。