「最近、食べ物を飲み込むのに苦労している」、「若いころに比べて食が細くなってきた」......。年齢を重ねるにつれ、食事に対する感覚は変化していきます。しかし、その変化を放っておくと、いつの間にか栄養不足になってしまうかもしれません。
そんな中、食品メーカー各社は高齢者向けの栄養食品の開発に力を入れはじめており、必要な栄養素を簡単に補給できる新商品を続々と発売しています。
不足しがちな「エネルギー」と「たんぱく質」
年をとると、食欲が落ちるだけでなく、噛む力や飲み込む力も弱ってきます。そのせいで、若いころに比べると食事の量はどうしても減ってしまいます。
そうなると、脂質や糖質といったエネルギーや、骨や筋肉の元になるたんぱく質といった、生きていくうえで欠かせない栄養素が足りなくなりがちです。その結果、体力や抵抗力が減ったり、身体機能が落ちたりといった、健康上の問題が出てきます。
普通の食事を食べることが難しい時に役立つのが、高齢者向けの栄養食品。食べやすい量や形状で、エネルギーやたんぱく質など、必要な栄養素を補給することができます。
たとえば、プリン状の日清オイリオ「プロキュア プチプリン」は、不足しがちな鉄と亜鉛を補給できます。
プロキュア プチプリン(日清オイリオ)
飲むタイプの明治「メイバランスMiniカップ」は、これ1つで、ごはん約1杯分のエネルギーになります。さらに、たんぱく質や脂質、ビタミンやミネラルなどがまとめて摂れます。
メイバランスMiniカップ(明治)
こういった栄養補助食品は、近所のスーパーやドラッグストアでも気軽に購入できるので、ふだんの食事にも採り入れやすそうですね。
食欲がないと、献立の内容が単調になりがちです。しかし、同じものばかり食べるのではなく、少しずつでもいろいろな種類の食品を取り入れたほうが、栄養もしっかり摂れて、元気に長生きできます。
生きていくうえで、栄養は欠かせないもの。ちょっとしたことですが、みそ汁の具を増やしてみたり、栄養食品の力も借りたり工夫をしながら、バランスのよい食事でしっかり栄養を摂っていきましょう。
文/米沢優利子