人には言いにくい"いびき"の悩み...治療するとイイコトづくし!?

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エステやマッサージでリラックスしているとき、ついうとうとしてしまう。そして「グァッ」という、自分の大きないびきで一気に現実に引き戻される。そんな経験を何度も繰り返してきた筆者にとって『いびき女子、卒業!』(大場俊彦/主婦の友社)は、非常に興味深い一冊だった。著者の大場俊彦氏は、慶友銀座クリニックの院長を務める、日本のいびき治療の第一人者だ。そのため本書には、いびきの原因から具体的な検査の手順、治療法の詳細まで、いびき治療に関する基本的な知識が網羅的に書かれている。

ひと口にいびきと言ってもその原因はさまざまだ。もっとも基本的なものは、なんらかの理由で鼻がつまっていること。あごが小さかったり、歯並びや噛み合わせのせいで舌のおさまりが悪かったりすることも原因となる。また、睡眠時無呼吸症候群(SAS)という危険な疾患が潜んでいる可能性もあるのだ。

原因がはっきりしたら、適切な方法で治療を行う。原因が多様なぶん、その治療法の種類も多い。鼻づまりを抑える薬を使ったり、鼻の通りをよくするためにレーザーやラジオ波で手術をしたり、マウスピースで睡眠中の気道を確保したり。本書には、代表的な治療法の流れや注意点が細かく記載されているので、実際に治療を受けるまでのハードルがぐっと下がる。

【実際にいびきで受診した例】

睡眠時無呼吸症候群の話題をテレビで見た次の日に、夫に「昨晩、息が止まっていて怖かった」と言われ受診。食事療法と運動でダイエットをするよう指導されました(45歳、Sさん)

春と秋は花粉症で鼻がずっとすっきりしません。ところが一昨年あたりから、鼻が一年中つまっている感じがして、耳鼻咽喉科を受診すると肥厚性鼻炎だとわかりレーザーで治療。その後「あまりいびきをかかなくなった」とパートナーに言われ、治療してよかったと思っています(32歳、Tさん)

 

そもそも、いびきの治療に取り組もうとするのは「人に聞かれるのが恥ずかしい」「周囲に迷惑をかけたくない」など、マイナスをゼロにするためという場合が多いだろう。しかし本書によると、いびきの治療をすることで、そのマイナスがゼロどころかかなりプラスに転じるという。いびきをかかなくなると、睡眠の質が向上し、アンチエイジングにつながるそうだ。すっきり疲れがとれたり、集中力が増したり、血行がよくなって化粧ノリまでよくなるとのこと。人前で恥ずかしい思いをすることもなく、さらにうれしい効果が多数あるとなれば、治療をしない手はないのではないだろうか。

たかがいびき、されどいびき。本書には、自身のいびきの原因や危険度を判定するためのチェックリストや、いびき女子の体験談がマンガで楽しく読めるようになっているので、いびき治療の第一歩として目を通してみてはいかがだろうか。

 

文=近藤世菜

 

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いびき女子、卒業

監修:大場 俊彦/主婦の友社

「家族や友達からいびきを指摘されて悩んでいる」など、男女ともに悩む人が多いいびき。その原因は、病的なものから体型、ストレス、加齢、鼻、のどなど原因もさまざま。もういびきで悩む心配無し! 今すぐできる日常生活改善のコツや、簡単な体操・グッズも紹介。

 
この記事は『ダ・ヴィンチニュース』からの転載です。

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