健康であるためにはどうしたらいいのか? セルフメディケーションの時代と言われる今、私たちもそれなりの健康常識は身につけておく必要があります。
病気というものをどうとらえるか、医者との付き合い方、 病気にならない考え方――。ほかにも、食事の摂り方、ストレスの対処の仕方、あるいはダイエットを成功させるコツな ど、明るく元気に毎日を過ごしてもらえる有益な情報を連載でお届けします。今の生活をもう一度見直し、自己治癒力を高めるスキルを学びませんか?
将来の健康を守る「睡眠」をおろそかにしないで
睡眠がただの休憩だというのは、大いなる誤解です。寝ている間も体はサボることなく、自己治癒力によって傷んだところを修復し、強化しているのです。
したがって、睡眠不足、なかでも慢性的な睡眠不足は、自己治癒力を著明に低下させてしまうことにつながります。
理想的な睡眠時間として、7時間は取りたいものです。もっとも、適正な睡眠時間には若干の個人差がありますので、この数字にこだわる必要はありませんが、少なくとも翌日の午前中に眠気をもよおすような場合は、睡眠不足だということになります。
しっかりと睡眠がとれないことで体に発生するリスクは、非常に大きいものとなります。
たまに夜更かしをするぐらいなら影響は少ないかもしれませんが、適正な睡眠が取れないことが体調不良などを引き起こすことは、データを見ても明らかなのです。
姿勢や栄養、睡眠など、あまりにもあたりまえすぎて見逃してしまいがちなことにこそ、将来の健康の礎があるのだと知り、おろそかにしないように心がけてください。
岡本 裕先生(おかもと・ゆたか)
1957年大阪生まれ。e-クリニック医師。大阪大学医学部、同大学院卒業。卒業後12年あまり、大学病院、市中病院、大阪大学細胞工学センターにて、主として悪性腫瘍(がん)の臨床、研究にいそしむ。著書に『9割の病気は自分で治せる』『9割の病気は自分で治せる2【病院とのつき合い方編】』『9割の病気は自分で治せる【ストレスとのつき合い方編】』(以上、KADOKAWA)、『22世紀。病院がなくなる日』(飛鳥新社)など多数。
「カラー版 図解 9割の病気は自分で治せる」
(岡本 裕/KADOKAWA)
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