皆様こんにちは、『人生リセットできるかな?』の管理人"くるぴた"です。
【前回】【身内の金銭トラブル】近しい間柄だからこそ「口約束」は絶対NGと身にしみた出来事

私がまだ30代前半で東京に住んでいた頃のこと。
当時、お付き合いしていた人と同棲することになりました。
一緒に住む部屋を探したところ、ある繁華街にほど近い場所に、家賃の相場からかなり安い部屋があったのです。
何やら『いわく』を感じたのですが、一応物件を見に行きました。
実物は30年近い築年数に見合った古さを感じる建物で、日当たりもそれほど良くありません。
面積は広いけれど、うなぎの寝床のように細長い間取りで、窓が少なめ。
しかし大きなターミナル駅までは徒歩5分。
商業施設にも恵まれて、とても便利そうでした。
角部屋だったことや家賃の安さもあって、ダメならまた引っ越せばいいと、契約してしまったのです。
実際に住んでみると、いろいろトラブルがありました。
一歩家から出ると、人・人・人。
常に人ごみに紛れるようにして歩くのは、とても疲れます。
すぐ隣に予備校があったのですが、そこの生徒がうちの建物のエントランス部分でたむろすることも多くて、家に入りづらいこともありました。
夜になると、酔っ払いが外をうろついているのは日常茶飯事。
1階のテナントには小さなレストランが入っていたのですが、そこの店主が「この建物と隣の建物との間に、灰皿の中身をポイ捨てしたのはお前のところか!?」と、1軒1軒怒鳴り込んできたこともありました。
中でも一番困ったのは、前にその部屋に住んでいた方の家族が訪ねてきたことです。
その日は確か日曜日で、共にフリーランスだった私と彼は家で仕事をしていました。
すると、めったに鳴らないインターホンが鳴り、出てみると、40歳くらいに見える男性と女性が、小学生の男の子を連れて立っています。
母親の方は、私を見るとサッと顔色を変え、こう言いました。
「○○の家内ですけど、主人を出してください」
最初何が起こっているのか理解できませんでしたが......
徐々に修羅場に巻き込まれているのが分かってきて、すごく困惑しました。
「私、引っ越してきたばかりで、○○さんを知らないんですけど......」
そう答えると、女の人の眉尻がますます上がって 「ここに2年前から住んでいる○○です! 単身赴任で来てるんです。もう半年くらい連絡がないんです!」と、強い口調で言いました。
すると横にいたスーツの男性が名刺を取り出して渡してきました。
「わたくし、○○の上司の××です。○○と連絡が途絶えまして、話がしたくて、ここに来たんですが...... ちょっと上がらせてもらえませんか」
こちらとしては、全く知らない人が、心当たりのない用件で家に上がり込もうとしているとしか思えず、怖くなって彼氏に玄関先まで来てもらったのです。
彼の顔を見ると、男女は狐につままれたような顔に。
小学生男子だけは終始つまらなそうに立っていました。
彼氏が「今は自分達がこの部屋を借りていて、前の住人のことは一切知りません」と説明すると、その人達はしぶしぶ帰っていきました。
なんらかの理由で、前の住人は姿をくらましたようですが......
私だけが玄関先に出た時は、おそらく『愛人が夫をかくまっている』と疑われていたと思います。
事情はお気の毒ですが、無関係な私にできることは何もないでしょう。
こんなドラマみたいなことが現実にあるのかと驚くとともに、家賃が安かった理由も何となくうかがい知れました。
こうして、同棲中の私と彼は都会の便利さを満喫しながらも、静かに暮らせない日常に疲れ切ってしまい、契約期間の2年を終えると更新はせず、もっと郊外の住宅地に引っ越しました。
そこで静けさと安らぎを得て、ようやく人が住むべき場所に住んでいるという実感を得たものです。
ただ、これだけいろいろあったあの部屋ですが、事故物件のようなオカルトめいた出来事だけは一切なかったのが、不思議と言えば不思議でした。
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