「なぜティッシュがなくなると、他の部屋から持ってくるの?」夫の返答が面倒だけど愛おしい<後編>

「ティッシュペーパーがなくなると、ストックを使うのではなく、他の部屋から持ってくる夫。何度も『やめて』とお願いしても効果はゼロ。その理由を聞いてみると、夫らしい答えが返ってきて、呆れてしまうような、でも憎めないような...。諦めるしかない私なのです」

「なぜティッシュがなくなると、他の部屋から持ってくるの?」夫の返答が面倒だけど愛おしい<後編> 8.jpg

■えっ! 職業病だったの!?

フツ~にストックからティッシュを出してきて、リビングのティッシュケースに収めたのです。

そしていつもの満足げな様子となり、何事もなかったように振る舞い始めました。

面白くない私は、夫に事の顛末について話し、そして質問しました。

そこで、初めて夫のこだわり(あるいは職業病?)が判明したのです。

私:ティッシュ、ストックから出したよね。

夫:うん。

私:(いつも他から持ってくるくせに、ストックから)出せるの?

夫:出せるよ~。

私:なんで出せるの!?

夫:なんでって?

私:いつも出さないから...。

夫:ダブルビン方式だよ♪

私:ダ、ダ、ダブルビン方式...?

ここから夫の怒涛の説明が始まりました。

「ダブルビン方式とは、在庫や生産管理の工程をシステム化するときの手法で、アルゴリズムのようなもので、つまりは、あちらこちらに散在している製品・資材・原材料を一か所に集めて活用する、この方法を取り入れることで製品・資材・原材料などのロスを抑え込むことができるウンヌンカンヌン...」

システムインテグレーターで長年仕事してきた夫の説明は、よく分からないですがこんな感じでした。

夫は実はとっても不器用な人なのです。

きっと、しみついた仕事の習慣が抜けなくて、家のティッシュをダブルビン方式とやらで管理していたのでしょう。

しかもそれは、ロスを減らすことができる、つまりは家族の役に立っていると信じ込んでいる様子なのです。

あの、他の部屋から持ってきたティッシュをリビングのティッシュケースに入れたときの満足げな表情は、ここからきていたみたいなのです。

それを受けて、「そ~ですか~、良かったね~」と答える私。

口ではそんな風に言いつつも「ティッシュはあちこちに無駄に散在してるわけじゃないし、ロスも出てないわ!」と頭の中では猛反論。

ですが、得意満面な夫を前に「ダメだこりゃ。職業病だわ」と諦めるしかない私なのでした。

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
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