「いまでこそ『ブラック部活動』という呼び方がありますが、40代の私の中学時代はそんな呼び名もなく、顧問のA先生からただただ虐げられていました...」
アラフォー、アラフィフ世代の女性を中心に、実体験エピソードを寄せてもらいました。年齢を重ねると健康や人間関係、お金などさまざまな問題が発生しますが...。あなたならこんな時、どうしますか?
■ブラック過ぎた中学時代の部活
私(43歳)は中学生の頃、吹奏楽部に所属していました。
毎年ではないですが、全国大会に出場するほどの地元の名門で、ほぼ1年中休みなしで、ひたすら練習、練習の日々。
上下関係も厳しく、1年生のゴールデンウィーク前にはこの部活に入ったことを後悔するくくらいで、いまで言う「ブラック部活動」でした。
中でも一番嫌だったのが、顧問のA先生(男性・当時40代後半)です。
A先生は音楽大学の出身で、部活にすべての生活をかけているのかというほど、土日もフルで指導する先生でした。
パワフルというかヒステリックで、演奏中に指揮棒を折る、楽譜を投げつけてくる、譜面台を蹴り倒すなど大暴れ。
「ふざけるな!」「ばかやろう!」などの罵詈雑言もひどいものでした。
ただ、全国大会で金賞を取ったことがあり、成績は優秀だったため、学校の他の先生方からは一目置かれる存在。
A先生の横暴は収まることがありませんでした。
そんな部活だったので、みんな辞めたいと思うのは当然です。
私の印象ですと、80%ほどの部員が退部届を出しています。
ですが、実際に退部した人はゼロ。
その理由は、退部届を出してもA先生に破り捨てられるからです。
退部届を出しても辞められないと聞いたとき、私は絶望しました。
ですが、どうにも耐え切れなくなって、中学2年生の秋に私も退部届を出したのです。
■退部届を持っていたら...
ある日の放課後の練習時間、音楽準備室に1人でいたA先生に、「申し訳ございません。部活を辞めさせていただきたいです」と、深くお辞儀をして退部届を渡しました。
みんなの噂だとすぐ破られると聞いていたのでドキドキしていると、先生はニヤりとして、私に椅子に座るよう促しました。
そして穏やかに「なぜ辞めたいと思うのか?」と、理由を聞いてきたのです。
このパターンは聞いたことがない...いつ怒鳴られるかと思い身構えながら「部活以外の時間が持てずにつらい」と言った私。
すると先生は「みんなから聞いてるだろ。退部届が受け付けられることなんてないんだよ」と、微笑みながら言うのです。
そのニヤけた顔にゾッとしました。
先生は私の退部届を引き出しにしまい、そのまま「明日の朝練来るんだぞ~」と言って部屋を出ていきました。
そのまま私が部活に出ないようにすればよかったのですが...結局、私は卒業前の引退まで部活を続けることになりました。
いま思うと洗脳されていたというか、奴隷のような気持ちで「先生に歯向かうなんてできない」と思い込んでしまっていたのだと思います。
部活で知り合い、いまでも仲がいい友人がいるなどもちろん恩恵もありましたが、あの中学3年間には嫌な思い出のほうが多いです。
生まれ変わってもう一度やり直せるなら、絶対にあの吹奏楽部には入りません。
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