「40代の女性です。自分の誕生日は、誰もが1年のうちの大切な1日として過ごすのではないでしょうか。しかし、私の母は誕生日が毎月あると考えているんです! そのきっかけになった出来事が...」
■母が「毎月7日は私の誕生日」と言い出したきっかけは?
私は中学生の娘がいる40代女性です。
80代になった私の母には、ちょっと変な思い込みがあります。
父が25年前に他界し、18年前に私が結婚してからは、母は実家でひとり暮らしをしています。
母の性格は能天気ながら猪突猛進で、気分の浮き沈みが激しく、家族以外から見ればちょっと付き合いづらいと思われるかもしれません。
娘である私ですら、母と一緒にいてイライラしたことが何度もあるくらいです。
人付き合いも苦手で、友人と呼べる存在も数人いるかどうかといった具合。
そんな母の誕生日は、七夕である7月7日です。
昔から誰にも誕生日を祝ってもらったことがないと、よく私に愚痴をこぼしていました。
また母の独りよがりが始まった...と私はあまり深く考えていなかったのですが、この状況が変わったのは、娘の1歳の誕生日会を開いた時でした。
母を呼んで、家族で初めて娘の誕生日会をやったのですが、みんなに誕生日を祝ってもらっている娘を見てうらやましく思ったようです。
ここまでは私も理解しましたが、いつからか母は「毎月7日は私の誕生日!」と、とんでもないことを言い出しました。
これには私も娘もビックリ!
どうして毎月誕生日があると決めたのか、いまでも母の考えが理解できずにいます。
おそらく、毎月楽しみがあったらいいかなと考えたのかも...と想像しています。
ただ、何を言い出すか分からないので、怖くて母に真相を聞けないまま、10年以上経ってしまいました。
■誕生日を祝ってもらったことがないと主張する母。でも本当は...
私は月1のペースで実家に顔を出していますが、仕事や予定などもあるため、決まった日に行けるとは限りません。
そのため、母は毎月7日に1人でランチに出かけ、自分でお祝いしています。
私が娘を連れて実家に行く時も、一緒にランチに出かけますが、母にとって7日はあくまでも「月の誕生日」で、特別な日なんです。
私が実家に行くと、「この前、月の誕生日でオムライスを食べてきた!」「来月はお寿司を食べに行こうかな」などと笑顔で話し、その時の気分でお店へ足を運んでいるようです。
そんな母を見て、楽しみがあるのならいいか...と思っています。
ただ、私には母に言えない事実があります。
それは私が10代の頃、姉(4年前に他界)と一緒に何年か続けて母の誕生日にお寿司とケーキを買って、父と4人で食べていたこと。
これを母はすっかり忘れているようで、「昔から誕生日を祝ってもらったことがない」と言われた時は驚きましたし、悲しい気持ちになりました。
ですが、このことを母に伝えるのは、あえてやめています。
伝えたところで、「そうだっけ⁉ 覚えてないわ〜」と言われるのが分かっていて、私自身がショックを受ける気がするので...。
天国の姉も「お母さんらしいわ」と言って、きっと苦笑いしているでしょう。
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