「40代の女性です。友人だと思っていた人に、まさかマルチ商法で化粧品を売りつけられそうになるなんて...。いま思い返してみてもなんだかモヤモヤする思い出です」
アラフォー、アラフィフ世代の女性を中心に、実体験エピソードを寄せてもらいました。年齢を重ねると健康や人間関係、お金などさまざまな問題が発生しますが...。あなたならこんな時、どうしますか?
■友人に誘われて意気揚々と家に遊びに行くと...
20年ほど前、私(当時22歳)は友人Aさん(女性、当時22歳)の家に誘われて遊びに行きました。
若くして結婚したAさんは、旦那さんの会社の社宅に住んでいました。
リビングの奥にはところ狭しとベビーサークルが置かれていて、まだ幼いAさんの長男(当時1歳)が出してくれと言わんばかりに激しく泣いていました。
「要件はあとで話すから、とりあえず子どもをみていて!」と言うので、私は子守りを始めました。
彼女はその間に夕食の支度をしていました。
当時、私はまだ独身で子育ての経験がなかったので、小さな怪獣を相手に四苦八苦。
なんとか泣き止ませ、彼のお気に入りのおもちゃで一緒に遊んでいました。
さて、夕食の準備が完了したAさんは、長男をきゅっと背中に背負いました。
「じゃ、本題だけど」と、目の前のテーブルに化粧品を並べます。
そして「コレ、すごくいいの! 美容液なんだけど、値段のわりに成分がよくて...」と、まるで訪問販売のような営業を始めました。
そう、彼女は私に化粧品を売ることが目的だったのです。
話を一通り聞いて、キリのいいところで帰ろうと思っていたのですが、どうしてもこの場で使ってほしいと言うAさん。
私は超がつくほどの敏感肌で、皮膚科処方の化粧品でないと肌が荒れてしまうため断ったのですが、それを説明してもほとんど無視...。
「大丈夫、大丈夫! 本当に肌にいいから! 敏感肌の人でも使えるのよ!」
半ば無理やり得体の知れないクレンジングでメイクを落とされ、ローション、美容液などを塗られてしまいました。
はっきり断れない私も悪いのですが...。
そして案の定、私の顔は赤くなり、ヒリヒリと痛み出しました。
Aさんは「あれ? おかしいな。肌に優しいはずなんだけどな」と他人事。
私は慌てて荷物をまとめて彼女の家を出ましたが、それから数日間、肌の荒れは治まりませんでした。
■あれはやっぱりマルチ商法だったのかも...
よくよく考えると、あれはマルチ商法だったのではないか...と思うようになりました。
友人だと思っていた人に裏切られたようで、怒りと悲しさが混ざりなんともやるせない気持ちになりました。
また、敏感肌だと言っても勧めてきたことは、売りつけることしか考えていないからでしょう。
その後、Aさんとは友人を交えて食事することはありましたが、2人だけで会うことはなく、顔を合わせてもあの日のことはお互い口にはしませんでした。
なんだかAさんの裏の顔を知ってしまったような気がして、以前のように仲良くすることはできませんでした。
友人たちの中に、私と同じように化粧品を売りつけられそうになった人がいないことを願うばかりです。
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