「60代の女性です。もしも自分に血のつながった兄弟がいると知ったら...あなたはどうしますか?」
アラフォー、アラフィフ世代の女性を中心に、実体験エピソードを寄せてもらいました。年齢を重ねると健康や人間関係、お金などさまざまな問題が発生しますが...。あなたならこんな時、どうしますか?
■幼い頃から「お兄ちゃん」に憧れを抱いていた従妹
父(享年83歳)には男兄弟が4人いました。
父は四男で、次男にあたる兄(私にとって伯父)には娘が1人いて、私(63歳)の6歳下の従妹になります。
伯父はまさに「昭和のお父さん」といった感じで、従妹は厳しく育てられてました。
従妹は「お父さんは凄く怖い人」と言っていて、日頃から冗談を言い合えることはなく、親子なのに何となく緊張感が走るような難しい関係だったとのこと。
それもあったのか、彼女は優しいお兄ちゃんにあこがれていたようで、小学生の頃からよく「お兄ちゃんが欲しいなぁ」と言っていました。
■えーっ!? 本当にお兄ちゃんがいたの!?
そんな彼女が成人式を迎えたときのことです。
伯父がふと「お前は昔からお兄ちゃんが欲しい欲しいって言っていたよな」と、突然話し始めました。
そして「......いるんだよ」と衝撃発言。
従妹は「えっ!?」と言葉をなくすほどにびっくりしたそうです。
それから伯父はとつとつと昔話を始めたのだとか。
伯父は一度離婚していて、前の奥さんとの間に息子がいたそうです。
従妹より10歳上で、しかも離婚後も息子と伯父は連絡をとっていたのだそう。
さらに従妹のお母さんとも交流があったのだとか。
すべてが初耳だった従妹は放心状態。
あまりのことに「途中から記憶が消えた」と言っていました。
腹違いのお兄さんとは、従妹が25歳のときに一度だけ会ったそうです。
感じは悪くはない...という印象で、伯父もいたのでぎくしゃくしながらも、なんとなく当たり障りのない会話をしたとのこと。
その後、従妹が32歳のときに伯父は亡くなりました。
お兄さんは葬儀に出席せず、お通夜のみ現れたそうです。
それから2年後、彼女が結婚することになりました。
結婚する際に、その兄からなんと200万円ものお金が送られてきたのだそうです。
しかし、それはお祝い金でもなんでもなく、結婚を機会にもう縁を切りたいという手切れ金だったとか...。
お兄さんは弁護士だそうです。
さすがにこのような事案?への対処に抜け目がありません。
送られてきたときには、何をどうしていいものかまたもや放心状態に。
「心が冷え切った。こんなことなら兄の存在なんか知らないままのほうがよかった」
従妹はそう言っていて、私も手切れ金について直接聞いたときは、えげつない気持ちだけが残りました
そしてこの話を聞いて、人の歴史の重さ、複雑さを垣間見た気がしました。
こんなこと、身近にもあるのですね。
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