「誰でもお気に入りの飲み物の一つや二つはあると思います。私の友人のHくんのお気に入りはジンジャーエール。何を飲むのかは本人の自由なんですが、彼の場合、それがいきすぎているんです...」
親や夫、子ども、友人に職場の同僚、ご近所さん...。アラフィフ女性を中心に、みなさんから寄せられた人間関係の「モヤモヤ」「スカッと」「泣ける」実体験エピソードを、過去の人気記事をもとにして漫画で再構成しました。この時、あなたならどうしますか?
■どんな食事の際でもジンジャーエールを飲むようになり...
それ以来、彼の家にはその某メーカーのジンジャーエールが大量にストックされています。
ちなみに、最低3ケースはないと不安になるそうです。
朝に1本、昼に1本という感じで5~6本を1日で飲み干すという生活です。
私が知る限り、このような生活を40年以上続けています。
彼はどんなときでも飲むのはジンジャーエールです。
洋食のときはもちろんですし、中華や和食、寿司を食べるときでも、傍らに置くのはジンジャーエールです。
彼いわく、風邪をひいたときでもジンジャーエールを飲んでいれば治るとのこと。
「ほら、生姜湯ってあるじゃないか、あれと同じだよ!」
その理論なら、毎日ジンジャーエールを飲んでいるHくんは、そもそも風邪をひかない気もするのですが...自信満々で持論を述べるのです。
最も驚く出来事に遭遇したのは2003年、厄年に行う決まりの泊まりがけの同窓会でした。
久々の飲み会で誰もが少々羽目を外した宴の翌朝、全員が二日酔いでした。
ホテルの朝食会場へ少し遅れて現れたHくん、彼も昨夜は久しぶりにジンジャーエール以外のものを飲んで、同様に頭を抱えていました。
「いやあ、昨夜はさすがに飲みすぎた。食欲もないね。すみません、ジンジャーエールを1本...あ、〇〇社のやつでお願いします」
Hくんは愛飲の銘柄をホテルのスタッフに頼みました。
こんなときもジンジャーエールをいつものように一気飲みするのか、と呆れていました。
「さてと...」
運ばれてきたジンジャーエールを受け取ると、彼は白飯が入った茶碗を持ち、そこにジンジャーエールを注ぎ始めたではありませんか!
あっけにとられた周囲の友人たちの視線を意にも介さず、そのままズルズルとお茶漬けならぬジンジャーエール漬けをかき込み始めたのです。
「うん、うまい! やっぱり二日酔いの朝はこれだね!」
ご満悦の表情で周囲を一瞥すると、その後は一心不乱にジンジャーエールにまみれたご飯をかき込み続けました。
なにかに取り憑かれたようなその姿に鬼気迫るものを感じたのは、きっと私だけではなかったと思います。
漫画:FJosa/原案:「毎日が発見ネット」みなさんの体験記
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