「60代女性です。器用な人っていいですよね。小さなカップをキャンバスに見立て、いろんな絵を描くラテアート。制限があるからこそできることがたくさんあるように見えます」
アラフォー、アラフィフ世代の女性を中心に、実体験エピソードを寄せてもらいました。年齢を重ねると健康や人間関係、お金などさまざまな問題が発生しますが...。あなたならこんな時、どうしますか?
■コーヒーにこだわる10歳年下の従弟
我が家から車で10分ほどの距離に従弟(男性、52歳)が住んでいます。
同年代の奥様と3人の子どもたち(男の子15歳、女の子12歳、女の子10歳)と暮らしていて、私はちょくちょく彼の家に遊びに行きます。
彼は若い頃からコーヒーが大好きで、家にはコーヒーメーカーやサイフォン、豆の焙煎機まであります。
揃えている豆の種類も相当なもので、コーヒー豆の入った大きなガラス瓶が、本棚ほどの大きさの棚にたくさん並んでいます。
彼がコーヒーを挽く部屋はいつもコーヒーの香りがして、コーヒーカップもさまざまな種類を揃えています。
海外旅行のお土産として買ってきたものも多いようで、鮮やかなデザインのものばかりで、それだけでちょっと気分が華やぎます。
そんな彼のコーヒーへの情熱に、もう1つ美的表現が加わるようになりました。
それがラテアートです。
■従弟のコーヒーをいただくには早起き必須
ラテアートとは、エスプレッソの表面にスチームミルクなどで図柄を描く技術です。
スチームミルクを巧みに操り花や動物を描くバリスタは、テレビなどで紹介されることもしばしば。
そんな彼のラテアートを私も楽しませてもらっているのですが、いただくには早起きが必須になります。
まず彼の朝は、コーヒーメーカーの前で魔法のようなパフォーマンスを繰り広げることから始まります。
とても静かで、ちょっと厳かな雰囲気さえ感じられ、出勤前という慌ただしい時間なのに、ゆったりと時間が流れていくような感じです。
こう書くと素敵なのですが、コーヒーが出てくるまでまあ時間がかかるのです。
そのため、早起きしないと彼のこの儀式には間に合いません。
また、以前はコーヒーができれば飲んでいたのですが、このラテアートをする時間があるので、待ち時間も増えました。
ちょっと残念なことは、実はこのコーヒー、彼の家族は誰1人飲めないということ。
彼の子どもたちにはコーヒーはまだ大人の味のようで、ココアにクリームをのせて図柄を描いてもらっています。
そして、なんと奥さんはコーヒーが大の苦手で、紅茶ばかりを飲んでいるのだそうです。
彼はバリスタアートのインスタグラムコミュニティにも参加して、その作品を共有し、他の愛好家と交流しているようです。
そんな逸品、私だけが楽しませてもらっているのもちょっと気が引けるのですが、睡眠を削ってでも行きたい! と思える味わいです。
これからも楽しませてもらいます。
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