初めて足を踏み入れた義母の寝室。そこで目撃した「白い箱の山」の正体は...【みなさんの体験記】

※この記事は、過去に掲載した記事を再編成したものです

初めて足を踏み入れた義母の寝室。そこで目撃した「白い箱の山」の正体は...【みなさんの体験記】 8.jpg

近所に一人で住んでいる義母が、持病の目まいを起こして救急車で病院に運ばれ、安静のために数日入院する事になりました。

数年前にも同じ様な事がありましたが、そのときはまだうちの子供が小さかった事もあり、義妹が色々とやってくれました。

「今度は私が役に立ちたい」と思い、義妹に「任せて」と言った私。

入院に必要な身の回りの物を取りに、義母宅に向かいました。

その義母宅で、気になるものを見てしまったんです。

私は居間以外に踏み込むのは初めて。

恐る恐る上がりました。

すると、さすが普段は元気で活動的な義母。

家の中はきちんと片付いていて、我が家が恥ずかしいくらいでした。

着替えを取りに寝室に入っていくと...10畳の部屋の一角に、山と積まれた箱がありました。

同じ様なサイズの白い箱の数々。

好奇心が沸いて、幾つか中を覗いてみたところ...冠婚葬祭のお返しや引き出物でした。

私が嫁いだ頃は、この辺りではお葬式は自宅で行うのが一般的。

町内会の人達が取り仕切っていました。

義母からも「女性は家の中の片付けや振る舞いを担当して、味の濃い薄いなど意見が分かれるので大変だった」と聞いたことがあります。

そうして手伝ってくれた人へのお返しに、バスタオルやシーツといった日用品を、お茶などの乾物と共に渡すのがお約束になっていたようです。

それは良いのですが、問題は「いつのものか」ということです。

幾つか箱を開けてみると...やはり乾物は全部賞味期限切れ。

古い物では5年前に切れているものがありました。

そもそも義母は、賞味期限に対して「生モノでなければ味が変わるまでOK」という考え方。

乾物は「いつか食べよう」という気持ちでしまっておいたのでしょう。

そしてタオルなどの日用品は「いずれは使う物だから」と倹約の精神でとってあるのだと思います。

こうしたものを私は頂いた事がないので、十数年前、私が嫁いで来る前からの物もあるかもしれません。

このままずっとこの一角に積み上げられたまま、何年、何十年後かに...私が処分をする事になるの?と考えると怖くなりました。

気を取り直して身の回りの物を揃えて、入院中の母へと届けました。

その時に「頂き物は溜め込まないで下さいね」と言いたかったのですが、必要のない所を覗いた「後ろめたい気持ち」と、それを咎められる様な気がして、言い出せませんでした。

それ以降、「義妹は知っているのだろうか」なんて事も考えたり...ずっともやもやしています。

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
記事に使用している画像はイメージです。
 

この記事に関連する「みなさんの体験記」のキーワード

PAGE TOP