「48歳の女性です。我が家では普通だったことが大人になってそれはちょっとまずい! と気づいたことってありませんか? 我が家の場合、それは『鍋』でした」
アラフォー、アラフィフ世代の女性を中心に、実体験エピソードを寄せてもらいました。年齢を重ねると健康や人間関係、お金などさまざまな問題が発生しますが...。あなたならこんな時、どうしますか?
■忙しい家族と囲む冬の鍋は幸せの象徴でした
私は子どもの頃から鍋が大好きです。
我が家では冬になると、週1回は鶏肉や魚を使った鍋を囲むのが習慣でした。
両親ともに家業が忙しく、別々に夕食を済ませることも多かったのですが、鍋の日は家族全員で食事をするので、子ども心ながらにとてもうれしい日でした。
さて、鍋の締めといえば雑炊です。
たっぷりの出汁を含んだ雑炊は鍋の具が鶏肉でも魚でもおいしく、お腹いっぱいでもたくさん食べることができました。
冬の鍋は私にとって幸せの象徴といったものでした。
さて、私も大人になって就職し、会社の忘年会で鍋を囲む機会がありました。
鍋も美味しいけれど私の楽しみは締めの雑炊...ですが、ここでようやく私は我が家の鍋のおかしさに気づくことになるのです。
■我が家のルールでは各自のポン酢を味付けに...
忘年会も終わりに近づき、鍋の中身もあらかた片付いたところで、「そろそろ雑炊にしようか」と、鍋奉行らしき先輩が宣言。
ワクワクして待っていると、先輩がごはんを入れてくれました。
私はじっと待っていました。
いつ「あれ」を鍋に投入するのかと...。
「あれ」とは、いままで自分が鍋を食べるときに使っていた取り皿の中にあるポン酢です。
我が家では、自分の取り皿で使っていた使用済みのポン酢を雑炊の味付けに使っていたのです。
このとき私はハッと気づきました。
「そういえば家族のなら構わないけど、赤の他人の食べた後のポン酢なんて気持ち悪い...どうしよう!」と。
もちろん、それは入れられることはなく、普通に作られた雑炊はみんなに配られました。
「そうか、そうだよね、これは我が家だけのルールだよ...」
そのとき初めて我が家の習慣がおかしいと理解したのです。
鍋の締めの雑炊づくりのときにやっていたことは「誰にも言わないでおこう」と誓った22歳の冬でした。
この雑炊の作り方、いまの家族ではやりませんが、実家に帰ったときはたまにやってしまいます。
出汁でいい感じに薄まったポン酢で作る雑炊はやっぱり美味しい...。
文字通り、我が家の門外不出の秘密の味です。
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