10年前に離婚し、まだ幼かった2人の息子を男一人で育ててきた子連れ狐(@FoxKozure)さん。現在、長男は大学進学で家を出て、高校生の次男と2人暮らしをしています。立派に成長した息子達を見て、ふと幼かった頃の記憶が蘇りセンチメンタルになることも...。
そんなシングルファザーの日々を描いた漫画が、X(旧:Twitter)で多くの共感を呼んでいます。そこで今回は、子連れ狐さんに子育てや漫画についてお話を聞きました。
ーー子連れ狐さんのプロフィールを教えてください。
子連れ狐さん:40代、北国で教員をしています。10年前に元妻の浮気現場に突入し、その後離婚、息子2人の親権をとってシンパパになりました。今は長男は大学生になり家を出て、高校生の次男と2人で暮らしています。
ーー子連れ狐さんが漫画を描き始めたきっかけは?
子連れ狐さん:子育てをしていると、日々子どもたちの仕草や発言が面白く、誰かと「そうそう!」と共有したかったのですが、離婚したので誰も話せる人がいませんでした。
そこで、将来子育てが終わって1人寂しく老後を送っているだろう未来の自分に向けて最初は描き始めました。
ですが、気がつくとフォロワーさんがすごく増えていて「そうそう!」と共感してもらえることが多くなり嬉しく感じています。
ーー漫画を描くときに意識していることなどはありますか?
子連れ狐さん:シングルファザーというと、男やもめで華がなくて暗いイメージがあるような気がしたので、毎日の苦労は描きつつもカラッと明るい漫画になるように意識しています。
あと、上司へのぼやきなども話題にしますが、あまり人を攻撃する内容を描かないように心がけています。たまに元妻も出てきますが、一方的に貶めないよう描き方を抑制しています。ボロクソに描いた方が「いいね」が増えるので、つい激しく描きたくなるのですが...そこは抑えるよう気をつけています。
ーーシングルファザーとして子育てをしてきてどんなことが大変でしたか?
子連れ狐さん:仕事と家庭の両立です。フルタイムで働いているとどうしても定時退勤が難しく、夕食の支度が出来ない日があります。
買ってきた弁当で夕食を済ます日が続くと自己嫌悪でメンタルが悪化するので、仕事と家庭のバランスをとるのが大変でした。
今は子どもも大きくなり、留守番も平気ですが、できるだけ夕食は一緒に食べられるよう早めに仕事切り上げるようにしています。
ーー子育ての喜びや楽しさはどんなところにあると感じていますか?
子連れ狐さん:子どもがどんどんできることが多くなり、自分を追い越していくところです。大きくなるにつれて自分が教えていないこともいつの間にか習得していて、成長にビビりますが、それも嬉しかったです。
あと、子どもの人生イベントを通して、もう一回人生を生きられた感じがして本当に楽しかったです。
ーー最後に、これから描いていきたいことなどあれば教えてください。
子連れ狐さん:あと何年かで子育てが終わってしまうので、子どもが自立して、一人になった時の親の心境みたいなものを子育ての思い出と共に描いてみたいと思います。
X(旧Twitter)ではたくさんの子育て漫画がありますが、「子育て終了後」を描いたものはあまりないと思うので。まあ、くたびれたオッサンの孤独な日々みたいなしょうもない漫画になるかも知れませんが。
可愛らしい絵柄と淡々とした語り口がクセになる子連れ狐さんのエッセイ漫画。子どもたちが巣立った後の日々もずっと見守っていきたくなりますね。
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