<この体験記を書いた人>
ペンネーム:なんとも
性別:女性
年齢:54
プロフィール:私+夫+高3長男+高1長女の4人家族。今年で結婚してから19年があっという間に経過しました。
私には少々厄介な親戚がいます。
その人は私の母方の叔父(現在70代半ば)で、母の妹の夫にあたる方です。
どのくらい厄介なのかと言うと、まず酒癖の悪さ、口の悪さ、それに女性関係。
幸い借金はなかったようですが、親戚でなければ、あまり付き合いたくない人でした。
叔父と叔母(叔父と同い年)は恋愛結婚したものの、新婚時代からケンカが絶えず、なぜか叔父だけが我が家へやって来ては、両親にケンカの愚痴をこぼしまくるという、迷惑なルーティーンができていました。
「根は悪い人ではないけれど、アルコールが入ると手がつけられない!」
そんなことを叔母がよくボヤいていました。
叔母夫婦の関係は次第に険悪になっていき、叔父はよそで浮気をしていたのも一度や二度ではなかった模様。
その叔父が私に対して、最大級の失態をやらかしました。
今から39年前のことです。
私は15歳、高校入学式の日の出来事でした。
その日の夕方、自宅の庭で父に制服姿の記念写真を撮ってもらっていたら、例の叔父が「高校入学おめでとう!」とお祝いを届けに来てくれました。
なんかお酒くさいなと思ったら...案の定、叔母に浮気がバレてケンカして、ヤケ酒を飲んでいたようでした。
叔父はお祝いの言葉もそこそこに、またいつものようにクダを巻き始めました。
私は大人の会話に入れず、庭の片隅に突っ立っていましたが、母が「家の中に戻っていなさい」と目配せをしたので、その場をそっと離れようとしたら...。
「お〜い! 〇〇(私の名前)! 一緒に写真撮ろう~」
叔父は千鳥足でフラフラと私に近寄ってきましたが、庭の敷石につまづいて、私にめがけて転倒。
とっさのことで、叔父の転倒に巻き込まれた私は尻もちをついて倒れこんでしまいました。
「いったぁ...痛い! 痛い!」
私はあまりの痛さに号泣。
叔父は急に我に返ったのかポカーン。
庭のぬかるんだ土の上に倒れこんだので、新品の制服は泥まみれに...。
そのあとのことは記憶が曖昧ですが、この一件で叔父は我が家へはしばらく出入り禁止。
私の泥まみれになった制服は汚れが残ってしまったため、叔父が全額弁償。
買い直した制服が届くまで、私はツテを頼って借りたお古の制服を着て通学するハメになりました。
そんなこんなで叔父とはずっと疎遠状態でしたが、私が35歳のときに結婚が決まり、挙式・披露宴にこの叔父を招待することになりました。
叔父とはいろいろとわだかまりがあったものの、もういいか...という心境でした。
式・披露宴はつつがなく行われ、お開きとなり、私たち夫婦は金屛風の前に立ってお客様のお見送り。
例の叔父にも「今日は出席ありがとう、おじさん」と声をかけました。
叔父は披露宴で相当お酒を飲んだのか、真っ赤な顔で上機嫌。
「いい結婚式だった! 〇〇(夫)くん! 酒とオンナには気を付けるんだぞ! ガハハハッ!」
なんというか...叔父らしいお祝いの言葉を頂きました。
叔父の全くブレないキャラクター、ある意味凄いのかなと、私はモヤモヤを通り越して感心せざるを得ませんでした。
そして現在、叔父夫婦とはコロナ禍のせいでほとんど交流はなく、年賀状だけの付き合いです。
あれだけケンカの絶えなかった2人ですが、今はまあまあ仲良く暮らしているそうです。
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