性別:男性
年齢:52歳
この体験記の時期:現在進行形
ひさびさに文具店にいってみたら、楽しい文具がいろいろあってまたコレクター魂に火がついてしまったところ。孫ができたら一緒に集めたい。
不定期ではあるものの、我が高校の同窓生は3年を開けずに同窓会を開催しています。昔の仲間とあってバカ話に花を咲かせるのは楽しいものですね。
しかし、そんな同窓会もメンバーが50歳を過ぎれば話題が変わってくるもの。定年後の生活、健康問題、嫁との関係など愚痴や悩みが増えてきます。最新の会で最も話題になったのが、親の遺産相続についてでした。
なかには裁判を抱えている友人もおり、彼は遺言書の必要性を強く実感したと言います。また彼自らも遺言書まではいかないものの、手始めとしてエンディングノートを作成したようで、周りにもしきりに勧めていました。
もっとも、この時は話を聞き流していたわけですが...。
それから、1ヶ月ほど経ったころ。こちらは社会人になってからの友人ですが、その訃報が奥さんから届きました。まさか、という思いとは別に驚いたのが形見分けとして、夫のコレクションを受け取って欲しいという話が出たこと。なんでも、生前からことあるごとに「自分にもしもの事があったら、アイツ(私)に譲ってくれ」と頼んでいたとのことで、電話番号もしっかり伝えていたようです。
確かに、彼と私はそのコレクションを通じてネットで知り合い、親交を深めた仲でした。それは切手、コインのような価値のあるものではなく世の中では無価値とされているもの。貴重な同好の志に先立たれたことは悔やまれましたが、まずは彼の意思をありがたく受け取ることにしました。
しかし、10個近くのダンボール箱で届いた荷物に私の家族は呆れ顔。たまたま家にいた次男に半ば冗談で「俺が死んだら全てのコレクションは、お前に譲ってやる」と言ってみました。しかし、その答えは「捨てるにもお金がかかるんだから、生きてるあいだに処分しておいてくれ」という冷たいものでした。まあ、予想はしていましたが。
これが価値あるものであれば、遺族が大事に残してくれるか、悪くても売り払ってくれるはず。そうすればいずれ誰かが、コレクションを引き継いでくれることになるわけで、コレクターとしてはそれで悔いはありません。
しかし、残念ながら友人と私のコレクションは本人達にとっては貴重なお宝であっても、世間的には理解されない類のもの。何しろ、うちの妻はすでに「そのゴミ、早く捨てたら」とうるさいぐらいですから。
いざとなれば、さすがに一部は遺品としてとっておいてくれるような気もしますが...。いずれほとんどのものが処分されるのは間違いがないでしょう。
自分が死んだら、コレクター仲間の誰に引き取ってもらおうか? 家族のためでなく、自分の可愛いコレクションのため。エンディングノートを作ってみようと思った次第です。
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