<この体験記を書いた人>
ペンネーム:さくらみちこ
性別:女性
年齢:55
プロフィール:義母が亡くなり、夫はとても心を痛めています。
2022年春、義母が亡くなりました。
94歳でした。
普通に考えると大往生と言える年齢ですが、ある出来事が原因で夫(59歳)は自分を責め続けています。
それは、昨年末から始まったコロナワクチン3回目の接種でした。
さかのぼること2021年の春、介護施設での1回目の集団接種が決まったタイミングで、「義母のワクチンはどうする?」という話がでました。
気になったのは副反応です。
義母の年齢、持病のことを思うと慎重になります。
義母本人に聞いても「どうすればいいか分からない。あなたたちが決めて」と答えるだけ。
そこで、夫と義兄(64歳)で話し合いました。
しかし、何度話し合っても結論には至らず、結局この判断は夫に委ねられることとなりました。
それからは、夫と私(55歳)で話し合いました。
「ワクチンで感染に備える?」
「でも副反応が怖いよね...」
「じゃあ、このままコロナが過ぎ去るのを待つ?」
「でも、それっていつなの?」
こんな会話が続く中、私たちをあざ笑うかのようにコロナは勢力を拡大。
毎日のように、感染爆発、クラスターの発生、死亡者数、変異株の怖さなどのワードが駆け巡っていました。
そうなると、ワクチンが守り神のように思えてきて「副反応よりも、受けないことのリスクが大きすぎる」と考えるように。
こうして「母もワクチン接種をしておこう」となりました。
こんなふうに決めたコロナワクチンですが、1回目・2回目ともに問題なく終えることができ、心底安堵したのです。
そうして迎えた3回目。
一抹の不安はあったものの「同じ種類のワクチンなら大丈夫だろう」と接種を決定。
しかし、とある問題が。
3回目の集団接種に使われるワクチンが、これまでとは違う種類だったのです。
「どうしたものか...」
とても悩んだ結果、これまでと同じ種類のワクチンを打ちたいと介護施設に伝えてみました。
すると、その場合はワクチン接種が遅くなることと、病院に出向く必要があると説明されました。
「これまでとは別のワクチンを打つか。あるいは感染リスクを冒して病院に向かい、これまでと同じワクチンを打つか...」という選択を迫られることになったのです。
接種の日も迫っていて、もうあまり時間がありません。
悩みに悩んだ末、「コロナへの感染リスクを避けるのが一番大切」となり、施設内での集団接種、つまりこれまでとは違う種類のワクチンを接種することに決めました。
こうして迎えた3回目当日。
ワクチン接種は無事終わり、少しの間は問題なく過ごしていました。
しかし、次第に義母は「辛い」と訴えるようになり、その回数もどんどん増えていき、日を追うごとに体調が悪化。
食事もほとんど喉を通らなくなりました。
その影響で持病の状態も思わしくない状態になり緊急入院。
このときには、自力で動くことも、会話もできませんでした。
そして、程なくして亡くなってしまったのです。
もちろん、体調の悪化とワクチンの因果関係はわかりません。
ただ、一連の判断を担っていた夫は、責任を一身に感じてしまい「俺が間違った判断をしたせいだ...」と、口にするようになりました。
私は「そんなことない。ワクチン接種は避けようがなかった。感染を避けたあなたの判断だって間違っていない」と伝えています。
しかし、夫は「せっかく長生きしてくれてたのに...最期がこれでは申し訳ない」と、自分を責め続けています。
今は落ち込む夫に寄り添いつつ、立ち直ってくれることを願う日々を送っています。
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