<この体験記を書いた人>
ペンネーム:とらとら
性別:女性
年齢:53
プロフィール:アラフィフ兼業主婦。旅行好きで、最近は夫と2人で旅行の計画を立てています。
53歳の兼業主婦です。
今から13年ほど前の話になります。
夫(現在54歳)と子ども2人(現在23歳と19歳)と一緒に家族旅行に出かけたときのことです。
旅行2日目、その日は子どもたちのリクエストで大きなテーマパークに行きました。
その旅行で子どもたちが一番楽しみにしていた場所なので、朝からもう大はしゃぎ。
子どものペースに合わせてパーク内を走り回った私たち夫婦も、夕方にはへとへとになっていました。
そのあと近くのホテルに宿泊したのですが、私も子どもたちもホテルでお風呂に入った後は早々に寝入っていしまいました。
その夜、深夜12時にさしかかろうとした頃だったでしょうか。
部屋の電話が突然鳴りました。
深夜でしんとしていたので、その音がやけにけたたましく聞こえて私はベッドから転がるように飛び起きました。
そして、すやすやと寝息をたてる子どもたちにほっと胸をなでおろしながら受話器を取りました。
「おやすみのところ申し訳ございません。お連れ様がドアの前でお待ちですので、開けてあげてくださいませんか?」
どうやらフロントからの電話です。
寝ぼけた頭で理解するまでに数秒かかりました。
(お連れ様がドアの前...?)
ふと部屋を見渡してみると、隣のベッドで寝ているはずの夫がいません。
フロントからの電話を切ると、ドアの方からノックが聞こえます。
恐る恐るドアを開けてみると、なんとそこにはガウンに裸足の夫が立っていました。
夫を部屋の中に迎え入れながら理由を聞くと、いつもはあまり寝ぼけたりしない夫なのですが、今日はさすがに疲れ切っていたようです。
喉が渇いて起きたときに飲み物を買いに行こうとして、オートロックなのを忘れて鍵も持たず裸足で出てしまったのだとか。
すぐに気が付いたらしいのですが、私も寝入っていたので部屋の入口のノック音に気が付かず、部屋に入れないまま通路で途方に暮れていたとのことです。
幸い巡回をしていたスタッフさんに声をかけてもらい、フロントに連絡が入ったということでした。
夫は相当恥ずかしかったのでしょう。
翌日の朝、チェックアウトは私に任せて自分は早々に車に乗り込んでいました。
子どもたちも覚えていない私だけが知る夫婦の笑い話ですが、子どもが手を離れ、夫と過ごす時間が増えた今、たまに思い出したように話題にしてまた旅行に行こうね、なんてのんびりと話をしています。
人気記事:これは「ブラック介護」なの? 介護をして仕事をして...孫娘の休みはゼロ!《認知症介護実録(27)》
人気記事:《漫画》「母さんが一番大切やろ!」突然の病...仕事優先の夫の横で反抗期の息子がとった行動とは<前編>
人気記事:《漫画》義母と私の関係は良好! なのに...一歩たりとも「我が家に上がらない」のはなぜ?<前編>
- ※
- 健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
- ※
- 記事に使用している画像はイメージです。