性別:女
年齢:58
プロフィール:私には双子の妹がいます。結婚して実家を離れた私の代わりに妹は母の面倒を見てくれています。
※ 毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。
私は結婚をし、子どもが2人います。就職を機に実家を離れ、県外に住んでいました。
そんな私には双子の妹がいます。二卵性双生児として生まれ、見た目はあまり似ていませんが性格は似ているところも多く、仲の良い姉妹でした。
そんな妹は、対人関係が苦手でコミュニケーションをとることができず社会適応できないため生活保護を受けています。市役所から紹介を受けて在宅でできる小さな部品を組み立てる仕事をしています。
妹は生活保護を受けながら、私の代わりに母の面倒を見てくれていました。父は私たちが成人した頃に病死してしまい、実家には母だけでした。妹は実家のすぐ近くに住み、時々母の様子を見にいってくれています。私はそんな妹をすごく頼りにしていました。
ある日、妹は市役所から届いた検診を受けに病院に行きました。すると、そこで初期の乳がんが見つかりました。妹は当時50歳でした。腫瘍の大きさを考えると乳房温存手術が難しいことが分かりましたが、術前薬物療法をして様子を見ることになりました。
しかし結果として、乳房切除術を行なうことになりました。治療方針が決まり、妹の手術も無事に成功。妹にとって乳房を切除するのはとても勇気のいる決断だったと思います。そして術後も術後薬物療法を行なうことになりました。妹は苦しい手術や治療を受けていましたが、私は妹が元気になってくれることだけを考えていました。
妹が乳がんを克服していく中、生活保護を受けている人は治療費をどうしているのだろうという疑問がありました。母は高齢で、私自身も子ども2人がいるため、簡単に治療費としてまとめた額を渡すことはできない状況です。
聞いてみると、生活保護の中には医療扶助があり、生活保護法で指定されている指定医療機関を利用することで、自己負担なく医療扶助の範囲内で見てもらうことができたのだそうです。
妹は乳がんの術後薬物療法を行いながら、更年期障害になったこともあり、コミュニケーションなどの対人関係だけでなく、体力的にも仕事をすることが難しくなっていきました。
私は自分の家庭もあり、まだ学生の子どもたちがいたため、サポートすることはできませんでした。
それでも妹は自分のペースで生活を取り戻していきました。仕事内容も無理のない量に減らし、在宅ワークを続けています。
私は、そんな妹を逞しく思う一方で何も手伝うことができずに歯がゆい気持ちでいっぱいになりました。いろんな感情や葛藤があったと思います。しかし、私自身にとっても遠い話ではなく、いつ自分の身に起きてもおかしくないことです。もしもを考えたとき、自分自身はどのような自治体の支援が受けられるのか、しっかり知っておきたいと思いました。
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