ミュージカルってイマイチと思っていた私、本場ブロードウェイのミュージカルで大感動!

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ペンネーム:涼
性別:女
年齢:61
プロフィール:歌は大好き。でもミュージカルはあまり楽しめなかった私。でもブロードウェイのミュージカルに感動しました!

※ 毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。

主人との初めてのデートで私は「どんな音楽が好きですか」と聞きました。

これに「ミュージカルが好き」と答えた主人。

私は中学・高校と合唱部で、歌うことが大好き。お気に入りの歌手のコンサート、海外の合唱団、クラシックのコンサートなどに、何回か行ったことがありました。

でしたので、主人とは話が合うなと思っていたのですが、主人が本当に好きなのは、演歌とえいちゃん(矢沢永吉)でした。

結婚して30年、主人とミュージカルを見に行ったことはありません。

 
私の初めてのミュージカルは、友人に誘われた「あしながおじさん」でした。ですが、観た私の感想は、「あしながおじさん」の内容が薄くなってしまっている、私の描いていたイメージが崩れた、というもの。

2番目に見たのは「レ・ミゼラブル」。叔母が「すごく感動した。お安い席でもいいから、見ておいた方がいいよ」とすすめてくれたのです。

主人は「行っておいでよ」と言ってはくれるのですが、私は近眼なのでどうせ見るならS席でと思うものの、1万円以上するので自身にゴーサインが出せません。

「レ・ミゼラブル」の公演のお知らせを見るたびに、ため息をつきました。働くようになって、見にいくことにした時は、残念ながら叔母の時のキャストとはまるっきり変わっていました。期待が大きすぎたせいか、キャストが違うせいなのか、胸に迫ってくるものがありませんでした。

 

三番目は「ラ・マンチャの男」でした。母が昔見に行ったことのある演目です。

「アルドンサ役の草笛光子さんの歌が上手。踊りがセクシーだった」と言っていたのを覚えています。松たか子さんと松本幸四郎さんの親子共演が話題になっていました。

親子共演を親子で見るのも一興と思い、出かけました。

「松たか子は熱演だけど、セクシーと言うより力強いかなあ」「松本幸四郎のドン・キホーテは、ちょっと老けて作り過ぎじゃないかな」と、まるで評論家か何かのように冷めた目で見ている自分に驚き、ミュージカルは私には楽しめないものなのかと思えてきたのです。

 

そんな私の目を舞台に釘付けにしたのは、ブロードウェイミュージカルの「雨に歌えば」です。長男が「このミュージカルの切符2枚あげるよ。いつも買っている洋服屋さんが抽選をしていて、当たったんだ。用事があって、残念だけど行けない」と、今年の4月、券をくれたのです。

「うーん、ミュージカルかあ。しかも、日本語じゃないから、余計におもしろくないんじゃないかな」と気が進まなかったけれど、S席で1枚が13,000円。行かないのはもったいないし、長男の厚意を無にできないと考えなおし、高校時代合唱部だった友人と行くことにしました。渋谷の東急シアターオーブでの席は、前方中央でいい席でした。

開演してすぐ、すばらしい歌とダンスでどんどん舞台に魅せられていきました。心配した英語のセリフは、字幕が用意されていたのでOK。劇の内容もよくわかりました。
素人にもわかる鮮やかなタップダンスや力強い歌に、心が踊っていきます。中でもアダム・クーパーが、どしゃぶりの雨の中を踊りながら歌うシーンは圧巻でした。

なんと、実際使っていた水の量はトン単位とか。あっという間に一幕が終わって休憩の時、前方に見に行ったら前方の人にはレインコートが支給されていました。慣れているお客さんは自前のコートを着ているのにびっくり。舞台では係りの人が、水を掃いているのもおもしろく感じられ、友人と私は興奮状態。
舞台が終わると、全員のスタンディングオベーション。何度もカーテンコールが繰り返されました。もちろん、私も立ち上がり、力の限り拍手をしました。

はじめてミュージカルに魅了されたひとときでした。

「また、見に来ようね」と友人と約束し、満足して帰りました。

本物のエンターテインメントは、忘れられない一夜をプレゼントしてくれたのでした。

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