母を悩ませる祖母の難聴。意外だったその原因とは...

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ペンネーム:こぼ
性別:女
年齢:31
プロフィール:現在私は夫と共に7カ月になる息子の子育てに奮闘しています。自分の実家は他県にあるため、3カ月に1度息子を連れて1週間程度祖母もいる実家に帰省する事が今なによりの楽しみです。

私の祖母は現在89歳。実家でアルツハイマーを患っている祖父(93歳)、母(59歳)、父(58歳)、弟(30歳)と暮らしています。祖母は通常はただおしゃべりなだけで情に厚く優しい人なのですが、感情の起伏が激しい事が難点です。何か気に入らないことがあるととたんに烈火のごとく怒り出し、2カ月間口をきかないという事もあるほど。更に、祖母は耳の聞こえが悪く、間違って聞き取ることが多々あります。厄介なのは間違ったまま聞き取り、それについていきなり怒り出すこと。1度火がつくと、他人が口をはさむ猶予はありません。おまけに怒りが頂点に達すると一人の世界に閉じこもるため、間違いを正す事ができないままになってしまうのです。これに頭を抱えるのは主に母です。

祖父はアルツハイマーを患っているものの、90過ぎのお爺さんとは思えないほど体はしっかりとしています。自転車を漕いでさっとどこかへ行ってしまうので、いつもは祖母が側で小言を言いつつ見てくれています。ただ、これが怒りモードになっていると祖父のことはしらんぷり。怒りの対象が祖父でなくても同じです。そのため母は日常の家事に加え祖父の様子にも常に気を配らなくてはなりません。家庭内の張り詰めた空気にも気を使わなければならず、多大なストレスを受けていました。

せめてこの難聴による怒りモードをなくしてくれたら・・・。幾度となく私は補聴器を勧めました。でも「わしゃあ生活に困っているわけでもないから必要ない」この一点張り。勿論生活に困っているのは母や周りの人達。せめて一度耳鼻科にかかって欲しい。そう思っていても実現する可能性は低そうでした。ところがです。なんと私が嫁に行ってから祖母が耳鼻科にかかったというのです。後で聞いてびっくりしました。

あの祖母が!またどうして!?
理由はどうやら自分でも聞こえが悪いと自覚したからだと言うのです。聞こえが悪いと自覚した理由そのものは母にもわからないそうで、私も祖母自身に余計な事を聞くのが恐ろしかったので分からずじまい。
それで結果はどうだったの?と聞くと、診断結果は思わぬものでした。

なんと、ただの耳垢詰まり・・・。

がくっと膝から崩れ落ちそうでした。実際に診察室で祖母が耳垢を掃除してもらっているさまを見た母は、その量に驚いたそうです。出るわ出るわ耳垢が。先生や看護師さんは慣れているのかあまりリアクションもなかったそうですが、当の本人は相当に恥ずかしかったらしいのです。

実際に実家に帰り祖母と会話してまた驚き。本当に聞こえがよくなっているのです。自然といつもより祖母との会話もはずみます。私や母が普通に話す声がはっきりと聞き取れる様子で、耳垢の詰まりでここまで変わるのかと思わずにはいられない変化でした。

しかし聞こえがよくなったと思ったのも1年もたなかったようで、今は既に元の聞こえがよくない祖母に戻ってしまっています。また耳鼻科に行って診てもらおうよ。そう言っても今度はあの時の恥ずかしさがトラウマになったのか、行きたくないの一言。気持ちは分かるのですが、なんとかまた行ってもらいたい。他人の耳事情は流石に専門家でないと怖いので手が出せません。家族中で説得して、近々必ず耳鼻科に行ってもらおうと決意しています。

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
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