「伯父が私の姪に対して、ブスとか胸がないなど、ひどい言葉を浴びせました。すると、姪は面と向かって伯父に言い返したのです。気持ち良すぎるくらいのカウンターでした」
■負けじと言い返す姪。令和の女性はたくましい!
暴言を口にする叔父。
私がたしなめようと思ったら、黙って座っていた姪が口を開きました。
「おっちゃん、侮辱罪で訴えてええん?」
すくっと立ち上がり、そう言い放ちました。
突然のことにきょとんとする伯父や周りの親戚に、姪は見せつけるように自分の携帯を取り出し、ボイスレコーダーで録音したらしい伯父の声を再生しました。
これは私以外にはその場にいた親類の中でも数名しか知らなかったことなのですが、姪は関西の大学の法学部を出て、司法試験に受かり、現在は大阪で立派な弁護士として働いているのです。
もちろん伯父はそれを知らなかったため、耳元で他の親類に姪の職業を教えてもらったとたん、ほろ酔いで赤く火照っていた顔を勢いよく青白くさせていました。
そして、見苦しい言い訳を始めたのです。
「冗談よ」
「立派な職についてさすがやな」
「まさか本当に訴えたりはせぇへんよな?」
おろおろしながら言い訳する叔父をじっと見つめた後、姪はこう告げました。
「おっちゃん。もう時代は令和なんやから、よそでもそんなこと言うんやめときよ」
とさらに一言加えてすとんと座布団の上に座りました。
私は心の中で「よう言うた!」と姪に拍手を贈りました。
親戚の集まりで、50歳以上も年下の姪に言われて罰が悪かったのか、それからは私にも男尊女卑なことは言わなくなったので、本当に姪に感謝しています。
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