「幼稚園のPTA役員を任されて、バザーを仕切ることになった私。近隣のパン店などにも協力してもらうのですが、まさかこんなことになるなんて...」
■菓子店がバザーに持参したもの。それは...
手作りクッキーの出来は上々でした。
ラッピングはキャラクターがよく見えるように透明の袋に入れて、裏をかっこいいシールでとめ、女の子用には可愛らしいリボンを結びました。
しかし、とんでもないことが。
開店前、手作りのお菓子類、それからパン店、菓子店の商品がぞくぞくと到着したのですが、菓子店の商品もまさかのキャラクッキーだったのです!
たしかに、真夏に生クリームたっぷりのケーキを常温で販売するは危険ですし、クッキーあたりが無難ですよね。
あぁ、なぜ気がつかなかったんだろう。
どうして、私がここまで焦ったかというと、クッキーに描かれている絵が、私のほうが上手に見えてしまったからです。
他の役員のママ友からも「ももこさん(私)のほうが上手じゃない?」というつぶやきが聞こえてきました。
その菓子店はとてもおしゃれで、普段キャラクッキーを販売するようなお店ではないのですが、今回は子どもを喜ばせようと特別に作ってくれたのでしょう。
厳しい人なら「空気を読みなさいよ!」なんて言うかもしれません。
私のキャラクッキーは飛ぶように売れ、ものの数十分で売り切れました。
一方、菓子店のキャラクッキーも売り切れたのですが、売り切れたのはバザーの終わり間際。
うれしいはずなのに、なんだか申し訳ないような、いたたまれないような気持ちでモヤモヤ。
菓子店の人に「ごめんなさい」と謝るのも嫌味ですし、後味の悪い結果になってしまいました。
しかし、なんだかんだあったものの、その年のバザーの総売上はおおよそ25万円!
小さな幼稚園のバザーにしては上出来だったと思います。
夏祭りには花火を上げることもでき、子どもたちも大いに盛り上がってくれました。
私のモヤモヤした気持ちも、打ち上げ花火のように夜空に散らしたかったのですが...。
10年以上経ったいまでも思い出す、ちょっぴり苦い思い出です。
- ※
- 健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
- ※
- 記事に使用している画像はイメージです。