「息子から急に投資を相談されました。その内容を聞くと、正直、息子はだまされているのではないかと思ってしまいます。しかし、変に突っぱねると他で金策に走るかもしれません。どうすればいいか親として困っています」
■騙されていない? しかし無下にするわけにもいかず...
息子がお世話になっている地元のバトルフィールド(サバゲー会場)。
息子は足しげく通ううち、そこの経営者の男性(60代)と親しい仲になったそうです。
休日にはフィールドの整備なども手伝うようになり、すっかりボランティアの従業員のような立場になっていたそうですが、その男性から共同経営者になることを提案されたというのです。
そこで必要なのが「300万円」でした。
息子はその気になっていましたが、「はい、そうですか」とはいきません。
正直、怪しい雰囲気がプンプンします。
「いまの仕事はどうするの?」
「辞めないよ。サバゲーフィールドの運営はあくまでも副業。いままでも休日だけの手伝いだったからね」
すっかり本人はやる気になっているようです。
「副業って、どのくらいの収入になるの?」
「収益は投資比率で配分って話だから...いまの状態なら月10万円ぐらいにはなるんじゃない?」
「そんなんじゃ、300万円を返すだけでも数年かかるじゃないか」と、甘い見通しをたしなめようとしたときです。
「返す...って?」
息子の声は、考えもしなかったことを言われた、といった調子でした。
「だから...俺が300万円を貸すんだろ?」
私がそう言うと、しばらく息子は黙っていましたが、探るような声が聞こえてきました
「俺さ...投資して、って言ったよね?」
やっと「投資」という言葉の意味が分かりました。
息子は私から元手の300万円をせしめて、後はほぼ返す気のない出世払いと決め込むつもりだったのです。
「ゆくゆくは俺がメインの経営者になるつもりだからさ、そうなれば300万円ぐらいあっという間に...」
「話は分かったからちょっと考えさせてくれ。じゃあな」
そう言って電話を切ったものの、このまま突っぱねたら良からぬところから借金など抱え込みかねない勢いだと思いました。
話しぶりは自信満々で、サバゲーフィールドの未来のカリスマ経営者を確信している息子。
どう説得しようか頭を悩ませているところです。
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