「『親には絶対服従』という考えで厳しかった母が嫌いでした。私も親になり、子育てに義両親との同居など、母なりに苦労してきたことは理解できても、好きになることはありませんでした。父と離婚し、1人になると、苦労が吹っ切れたのか、人が変わったように明るくなったのです。『今の母なら同居してもいいかな』と思い、同居を始めたのですが...」

■友人のお母さんがいつも羨ましかった
実母は私が子どもの頃から感情をあまり表さない人でした。
常に無表情なので、子どもの頃はそんな母の顔色をうかがって生活していました。
また我が家の教育方針は「親には絶対に服従」というもの。
常に上から目線でものをいう実母のことが、子どもの私は好きにはなれませんでした。
親友は母と姉妹のように仲が良く、実母がこんなお母さんだったらな...といつも羨ましく思っていたのを今でも覚えています。
自分が親になったときに、無表情な実母の気持ちが少しだけ理解できるようになりました。
姉、私、弟と年の近い3人姉弟。
母は子育てが大変だったと思います。
また、父方の実家で暮らしていたので、母なりに気を遣っていたことでしょう。
さらに父との折り合いが悪く、常に喧嘩ばかりしていました。
そんな色々な苦労が重なり次第に表情がなくなり、「常に無表情」になってしまったのだと推測します。
でも、母親には絶対に服従という考えや、いつも上から目線でものをいう態度は、母の気持ちが少し「理解できる」ようになっても、「好きになる」ことはできませんでした。
私たち子どもが独り立ちをした後、父と母は離婚し、母は1人暮らしになりました。
子育ても終わり、祖父母も他界し、単身生活を送ることになった実母。
たまに会いに行くと、実母は子どもの頃よりも表情が明るくなっていました。
今までの苦労が吹っ切れたのでしょう。
私自身、子ども心に抱いた実母に対する嫌な気持ちは少しずつ薄れてきました。
そんな中、今から15年前になりますが、団地で1人暮らしをしていた実母がご近所トラブルにあい、私たち家族と同居の話があがりました。
少し明るくなったこの実母となら同居してもいいかな?
そう思って同居を始めたのですが、一緒に生活をすると、子どもの頃の実母にだんだん変わっていったのです。
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