42歳で共働きに。息子は放課後学童保育、夫の弁当は冷食...母の「かわいそうに」が負担に<後編>

「母の昔からの口グゼは『かわいそうに』。今までは気にならなかったのですが、息子の小学校入学をきっかけに重荷に感じるようになってきたのです。私自身、家族に不自由な思いをさせている負い目があるのでしょうか...」

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■孫にも夫にも優しい母

私の生活時間が変わったことによって家族の時間も変わりました。

息子は学校が終わってから「放課後会」と呼ばれる集まりで17時まで時間を過ごします。

主人のほうが早く仕事が終わり、夕食を待たせることもありました。

休日にはどこかに出かける前に一週間分の家事をまとめているので、遠出はできなくなりました。

息子が習い事をしたいといっても、送り迎えがいらない範囲でならと選択肢を狭めてしまっています。

朝もばたばたと忙しく、以前のように玄関の外まで見送ることはなくなりました。

ゴミを出している時間がなくなり、次回に持ち越したこともあります。

主人のお弁当も、冷凍食品のおかずが多くなりました。

どれもこれも私が仕事を始めたことによって変わった生活の変化です。

わざわざ母に報告することはありませんが、会話の中でこういう話が出てくると母は必ず、「かわいそうに」と眉をひそめます。

こういうと嫌味な母のように感じられますが、そうではないんです。

孫にも私の主人にも心から優しく、思いやりを持って接してくれています。

忙しいときには「夕ご飯を食べにおいで」と温かい食事を用意してくれていますし、近隣でイベントがあれば息子を誘って連れ出してくれます。

本当にいい母なんです。

もしかすれば今までも、「かわいそうに」と発していたのかもしれませんが、それに気がつかなかったのは私に心の余裕があったからかもしれません。

仕事を始めて時間に追われ、家事育児に手を抜いていると自分で感じているからこそ、母の「かわいそうに」が、私への責め言葉のように感じるのかもしれません。

本当に困っているのは母に対する思いではなく、そう感じてしまう自分に対してなのかもしれません......。

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