＜この体験記を書いた人＞
ペンネーム：やまと
性別：女性
年齢：41
プロフィール：夫と二人暮らしの主婦です。
同世代の友人Tとは15年くらい前に友人を介して知り合いました。
当時から華やかなことが大好きな性格で、今風に言うとパリピです。
よく大規模なパーティーからちょっとした食事会までいろいろと誘われ、独身時代はTと一緒に参加していました。
華やかなことが大好きなTが特に気に入っていたのは、都心のおしゃれなレストランでの食事会や、プールがあるようなバーでのパーティー、そして高級なタワーマンションでのホームパーティーでした。
パーティーはそれなりに楽しいのですが、大勢の着飾ったきれいな女性たちが楽しそうにしている中、私は「私なんかがここにいていいのかな...」と何となく場違いに感じていました。
参加者の若い女性が「私、モデルやってるんだけど、明日撮影だからあんまり食べられない」と言い、お寿司のネタだけ食べてシャリを残す...そんな人たちもいる集まりです。
参加者の男性から声をかけられて連絡先を交換し、後日個別で会った人もいましたが、その場では楽しくても長く付き合えるような人には出会えませんでした。
Tの私生活は謎に包まれていました。
仕事は社長秘書のようなことをやっているようでしたが、その割には頻繁に海外旅行に行っているようでした。
独身なのに自宅マンションは一般人が住めないような都心にあり、誰かと同居していることを匂わせるようなときもありました。
パーティー参加者の男性が、Tは愛人のようなことをやっている、と発言をしたこともあります。
Tは即座に否定していましたが...。
そんなTですが、私が結婚してからはさすがに声をかけることもなくなり、しばらく疎遠になっていました。
ところが2021年、久しぶりにこんな誘いがありました。
「久しぶり！ 結婚したんだよね。またパーティーがあるんだけど、久しぶりにどう？ あ、指輪は外してきてね。でも参加者の男性には既婚者もいるから大丈夫！」
大丈夫って...何が大丈夫なんだろう？
そう思い私が断ると「夫に言わなきゃばれないでしょ！ 私が口裏を合わせるから来てよ！」と、そんな無茶な...。
それでも断ると「豪華な焼肉やシャンパンもある」「ここでしか食べられないものがある」「そういえば、有名人も来るみたい」と毎日のように連絡があり、前回のパーティーの写真も送られてきました。
その写真でTは、真っ黒に日焼けして金ピカのゴツいアクセサリーをしたコワモテの男性に囲まれていました。
それを見た私の率直な感想は、「なんかあんまり雰囲気が良さそうじゃないな。Tの言っていた『ここでしか食べられないもの』って、もしかして密漁とか...」でした。
Tは危ない人たちと付き合いがあるのでは？ そんな妄想をするようになってしまいました。
コロナ禍で思うようにパーティー参加者が集められなかったのかもしれませんが、Tからの連日の誘いを断り続けていると、やがて連絡はなくなりました。
家族のこともありますし、危うきに近寄らず、が正解ですね。
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