性別:女
年齢:54
プロフィール:子供が産まれてすぐに離婚し、ずっと母子家庭で頑張っています。
※ 毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。
◇◇◇
私には7歳年下の彼がいます。現在、交際10年になろうとしているところ。私は母子家庭で彼は父子家庭なので、不倫ではありません。ただ、彼の元の奥さんは私の友達でした。
15年くらい前になると思いますが、私が住んでいた付近の雑木林に、50軒くらいの住宅が建ち並び、そのうちの1軒を友達夫婦が購入し、引っ越して来ました。それからというもの、奥さんはよく子供を連れて私の家に遊びに来てくれたのです。私の子供も、友達と彼の子供2人も女の子で、みんな同じ保育園に通っていたお友達。ご近所同士で遊びながら、楽しい時間を過ごしていました。そんなある日、私の元に彼女の訃報が入ったのです。
後で知ったのですが、彼女はうつ病を患っていたそうです。強い薬を飲んで足元がフラフラしていたそうで、死因は家の中での事故とのことでした。
当時、彼と彼女の子供は、上の子が小学校に入学したばかりの1年生で、下の子は3歳。子供たちのことも彼のことも、もの凄く心配でした。お子さんたちの送り迎えで彼と会うことはありましたが、いつも表情がありませんでした。笑うことも泣くこともできなくなっていたのでしょう。私には彼に「絶対遠慮なんてしないで、何かあったら連絡してね」と声をかけることしかできませんでした。
それから半年くらいが過ぎ、私が娘と2人で公園に遊びに行った時のこと。そこには彼が子供たちを連れて遊びに来ていました。その時「こんにちは」と声をかけてくれた彼の笑顔に、私はドキッとしてしまいました。心配していたからか、その笑顔が眩しく感じられました。
30分くらい立ち話をすると、彼はまだ帰ろうとしないお姉ちゃんに「そろそろ帰らねえと日が暮れるぞ」と、笑いながら声を掛けていました。そんな言葉づかいにも男性を意識して動揺してしまうほど、今から思えばそのときから私の心は揺れ動いていたのでしょう。
とはいえ、亡くなった友達の御主人ですし、私よりも7歳も下。「好きになってはいけない」と抑えれば抑えるほどひかれてしまい、どうにもならなくなっていきました。
そこから私の片想いが始まったのです。いい年をしながら、叶わないであろう恋に悩み、眠れない日もありました。ですが、そんな私にも転機が訪れたのです。
その頃にはうちの子も小学生になっていて、学童保育のイベント関係で連絡を取りたいと、彼がメールアドレスを教えてくれたのです。イベントについての内容を連絡をするのが主な使い方でしたが、いつしか彼の方からどうでもいいようなジョークが送られて来るようになり、それをきっかけにメールのやりとりで親しくなっていきました。
そして、バレンタインが近くなった頃、私は彼にチョコレートをあげることにしました。もちろん、実らない恋だと思っていましたから義理チョコのつもりでした。
彼の長女が彼に手作りチョコレートをプレゼントするという話を聞いていたので、お姉ちゃんのチョコレートが一番に見えるように、コンビニで義理チョコを選んでプレゼントしました。それでもとてもワクワクしていました。
チョコレートを渡したとき、彼から「本当に義理チョコなのか」と聞かれました。そして、「このチョコレートに意味があったら嬉しい」と。
「好き」だなんて言えませんでしたが、公園で笑顔を見た時の話をし、「ずっと素敵な人だと思ってた」と伝えました。
それから家族みんなで食事に行ったり、冬には家で鍋を囲んだり、家族ぐるみの交際がスタートしました。あれから約10年。彼と3人の子供たちとでまるで家族のように、今も幸せに過ごしています。
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