「記憶障害に...」15歳の息子が目の前で階段から落下! 血まみれ状態で救急車へ【みなさんの体験記】

「46歳の女性です。息子の15歳の誕生日は忘れられない日になってしまいました。息子が私に向かって何か話しながら部屋から出てきたので、振り返ると、部屋の前の階段に吸い込まれていくかのように落下し...!」

アラフォー、アラフィフ世代の女性を中心に、実体験エピソードを寄せてもらいました。年齢を重ねると健康や人間関係、お金などさまざまな問題が発生しますが...。あなたならこんな時、どうしますか?

「記憶障害に...」15歳の息子が目の前で階段から落下! 血まみれ状態で救急車へ【みなさんの体験記】 pixta_70606585_M.jpg

■振り向くと階段に吸い込まれるように落ちていく息子が...

我が家は2階がリビング・ダイニングキッチンと息子の部屋、そして息子の部屋の前に1階へと繋がる階段があります。

その日は息子の15歳の誕生日だったので、家族でお祝いをするため、私と同居する母はキッチンで夕飯の準備をしていました。

夕方、息子が私に向かって何か話しながら部屋から出てきたので、振り返ると、息子が階段に吸い込まれていくかのように落下していきました。

なぜ、落ちたのか分かりません。

とにかく、パニックになった私。

息子の名前を叫び、転がるように階段を降りると、首が真っ赤に染まるほど出血をした息子が横たわっていました。

幸い意識はあり「痛い、痛い」と呟いていたので、急いで出血場所を探し、傷口にタオルを当てて止血を試みました。

声をかけながら様子を見ていると、急に息子が「俺さ、今日友だちと遊びに行ったっけ?」と聞いてきたのです。

「うん、行ったよ」と私が答えると「帰ってきて昼ご飯食べた?」「その後に何してた?」と、息子は自分の行動を確認するかのように聞いてきます。

私が階段から落ちるまでの様子を伝えると、息子は「ふぅーん」と黙り込んだのですが、すぐにまた同じことを聞いてくるので、私も同じことを答え、息子がまた黙り込む...。

こんなやり取りを5回ほどしてから、私はようやく息子が頭を打っていることに気づき、慌てて119番通報をしました。

救急車が到着し、救急隊の人たちは息子の状態と、階段から落ちたときの状況を詳しく確認してきました。

「息子さんは頭を打った衝撃で、恐らく一時的な記憶障害となっているようです。脳神経外科の備わっている病院を探しますね」

そう説明して受け入れ先の病院を探してくれたのですが、あいにくこの日は土曜日だったため、病院がなかなか見つかりません。

救急車の中で30分程待っていると、息子がうつらうつらと寝始めたのです。

それに気付いた救急隊員達が急に緊迫した様子になったので、私は不安でたまりませんでした。

そして、やっと受け入れ先が見つかり病院へ...。

■夜中の病院で迎えた誕生日に苦笑いの息子

病院に到着すると、すでに2台の救急車がいて救急入口は大混雑でした。

息子と私は救急車の中で新型コロナウイルスの検査を行い、院内へ...。

息子はすぐにレントゲンとCT検査に行き、戻ると傷の処置室へ連れていかれましたが、なかなか戻ってきません。

すでに病院に入ってから4時間が経っていました。

私は心配と不安で院内をウロウロしていると、担当医師が出てきて息子の状態を説明してくれました。

「傷は口の中までは達していなかったから、外側を縫うだけで済みます。記憶も戻ってきたから、もう少しで処置は終わります。ただ1週間以内に頭痛や吐き気などの症状が出たら、すぐに来院してください」

予断を許さない状況ではありますが、ひとまず安心なんだと分かり、ロビーの椅子に座って待っていました。

23時50分、処置を全て終えた息子が苦笑いをしながら歩いてきました。

歩いてくる息子に「お誕生日終わっちゃう前におめでとう!」と声をかけると「15歳初日にご迷惑をおかけしました。いつかご飯を奢ってあげるよ」と言うので、思わず夜中の病院内で笑ってしまいました。

静かな病院内に響く笑い声に我ながらびっくりしましたが、「笑えてよかった」と心の底から思いました。

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
記事に使用している画像はイメージです。
 

この記事に関連する「みなさんの体験記」のキーワード

PAGE TOP