義実家と私達が済むマンションがわりと近かったので(電車+徒歩で1時間半位)義実家には月1~2回のペースで訪問していました。
お義父さんもお義母さんも優しくて、料理上手なお義母さんの手料理を頂くのも楽しみでした。
義両親や夫から直接同居について話をされたことはありませんが、何となく
「いずれ同居することになるんだろうな」
という空気を感じていました。
私は義両親が好きです。
でも、一緒に住むとなるとまた話は別。たま~に数時間会うだけとは訳が違います。
同居して険悪になったという話もよく耳にしますし、できることなら避けたい...。
しかしこの頃はまだ他人事というか
「同居なんてまだまだ先のことだろうし、その時考えればいいや」
と、あまり深く悩んだりしていませんでした。
ところが...
なんと約9年目(交際期間含め)にして私の妊娠が判明。
2人で喜びあっていたところ、ついに夫から"同居"を匂わせる発言が...!
確かに当時私たちは在宅の仕事をしていて部屋はモノで溢れ、私たち夫婦と猫2匹でいっぱいの状態。
ここで子供を育てるよりは一戸建ての実家でのびのびと暮らしたほうがいいのかもしれない...。
散々悩んだ末、私は覚悟を決めて皆に同居の意思を伝えたのですが...
まさかの反応。何この温度差...。
勘違いして自分だけ思い悩んでたのめっちゃ恥ずかしい!!
夫も同居考えていなかったのなら、「他のマンション探そう」とか言ってくれたらよかったじゃないのさ!
義両親に絶対『同居したがってるワガママな嫁』だと思われたよ...!
そんなわけで、何だかんだで安定期を迎え引っ越しの準備を少しづつ始めていた頃、夜遅くに義実家から一本の電話が...。
本当に突然の訃報でした。
お義父さんは以前から体調が良くないとは聞いていましたが、ほんの数週間前に会った時は元気にお話してくれてたのに......。
夫が実家に泊まり込んで葬儀の手配や親戚知人への連絡をしてる間私は体調や猫のこともあって家で留守番していました。なので、お義父さんが亡くなってからお義母さんに会うのは葬儀の日が初めて。
久々に会ったお義母さんはゲッソリとやつれ、足元もおぼつかない程弱り切っていました。
そして、お義母さんの口から思いがけない言葉を聞いたのです。
"義両親と同居"のネガティブイメージばかりを気にして同居する前から憂いていた私とはうらはらに、お義父さんはとても楽しみにしていてくれたのです。
うまくやっていけるかどうかなんて同居してみなきゃわからない。
私はとにかくお義母さんのそばにいて力になりたかった。
お義父さんと暮らすことは叶わなくなってしまいましたが、こうしてお義母さんと私たち夫婦、そして子供との新しい生活が始まったのです...。
40歳で娘を出産。漫画やイラストを描きつつ、夫と慣れない育児に奮闘しています。義母と2匹の猫と同居中。オムニバス形式の出産育児コミックエッセイ集『うちの子の場合!』(KADOKAWA)に寄稿。
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