働く女性たちのリアルな本音を描き、SNSで大きな話題を集めた漫画『女女平等』。作者で、一児の母でもある漫画家・神谷もちさんにお話をお伺いしました。
本作の主人公は管理職としてバリバリ働く39歳・独身の横島ゆりこ。彼女は同じ職場で働く2児の母で時短勤務の松村けいこの働き方に対し、「16時退社なんていいご身分ですね」「子持ちの尻ぬぐいをなんで独身の私がやらなきゃいけないの!?」と苛立ちを募らせていました。
◆「子持ちってそんなに偉いの?」見知らぬ妊婦にイライラしてしまう
そんななか、けいこの子どもが発熱。けいこの早退によって、ゆりこたち同僚の仕事が増えてしまいます。子持ちママへの苛立ちをさらに募らせたゆりこが疲労困憊で電車の優先席に座ると、ゆりこの目の前には席に座れず立ったままの妊婦が...。
◆「ここ優先席ですけど!?」妊婦になり席を譲られないことに激怒
そんなゆりこでしたが、自分が結婚・妊娠したとたん態度が一変。吐きつわりは落ち着いたものの、つわり症状である眠気や倦怠感に悩まされながら電車通勤する彼女でしたが、優先席の前に立っても誰も席を譲ってくれません。自分の過去の態度をすっかり忘れているのか、妊婦に席を譲らない人々に怒りを爆発させます。
◆作者・神谷もちさんに聞く「悪者のままにしないように」
ーー主人公・ゆりこの強烈なキャラクターが本作を盛り上げていますが、ゆりこを描くうえで気を付けたことはありますか?
ゆりこは気が強いし、意地悪もしてしまうような弱さもあります。しかし、母親になってから子どものためにがむしゃらに逆境に立ち向かいます。最初のイメージのまま悪者にしないように気を付けました。
立場が変われば意見や要望も変わる。よくあることですが、常に相手の立場になって考える思いやりの大切さを感じます。