「鏡餅をいただく正しい作法」。食べる日にち、餅を開く方法などを解説

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『77歳の現役講師によるマナーの教科書 本当の幸せを手に入れるたったひとつのヒント』 (岩下宣子/主婦の友社)第17回【全18回】

知っているようで意外と知らないのが年末年始のマナー。年賀状や初詣、お年玉など、年末年始には古くからの行事や習慣、しきたりがたくさんありますが、「正しいやり方は知らない」「やっているけど理由は分からない」ということも多いはず。知らなくて恥をかいた...なんてことのないよう、年末年始のしきたりやマナーを「現代礼法研究所」主宰の岩下宣子先生に聞きました。今回は、鏡餅の扱い方。年神様が宿っている鏡餅は、食べることで年神様の力を授けてもらえるんだとか。正しい作法でいただくことが大切です。

神様が宿っている鏡餅の正しい扱い方


1月11日は「鏡開き」と言って、正月の鏡餅を食べる日です。
なお、鏡開きは1月7日までの松の内が終わった「松明け」の行事のため、地域で違いがあり、関西では旧暦の二十日正月に当たる1月20日に行うところもあります。
もともと武家から始まった行事なので、切腹を連想させる刃物は使わず、手や木槌を使って餅を開きます。

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「年明けに"割る"という表現も縁起が悪いため、末広がりを意味する"開く"が使われるようになりました。鏡餅は年神様が正月の間に宿る場所なので、鏡餅を食べることで年神様の力を授けてもらい、新年の無病息災を祈願しましょう」(岩下先生)

開いた鏡餅はお雑煮やお汁粉、かき餅などにすると、おいしくいただけます。
なお、鏡餅を割った時に出る小さなかけらを捨てるのはNG。
うどんやお味噌汁など、汁物に入れて煮込んでいただきましょう。

最近では、お餅のアレンジレシピもたくさん。かけらまで余さずおいしくいただいて、家族みんなで無病息災を祈りましょう。

文/さいとうあずみ

 

岩下宣子
「現代礼法研究所」主宰。NPOマナー教育サポート協会理事・相談役。30歳からマナーの勉強を始め、全日本作法会の故・内田宗輝氏、小笠原流・故小笠原清信氏のもとでマナーや作法を学ぶ。現在はマナーデザイナーとして、企業、学校、公共団体などで指導や研修、講演会を行う。『40歳までに知らないと恥をかく できる大人のマナー260』(中経の文庫)、『相手のことを思いやるちょっとした心くばり』(三笠書房)など著書多数。近著に『77歳の現役講師によるマナーの教科書 本当の幸せを手に入れるたったひとつのヒント』(主婦の友社)。

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