「今思うと病気が...」息苦しさを訴えることが増えた妻。幸せな夫婦に忍び寄る「不穏な足音」【作者に聞く】

大好きな妻との日常を描いた『ふうふの日記マンガ』をSNSに投稿している漫画家・カレーとネコさん。仲良し夫婦の日々は平和そのもの...だったのですが、ある日、妻の体調が突然悪化。検査の結果、国の難病に指定されている進行性の病気「リンパ脈管筋腫症」であることが判明します。妻の突然の入院で2人の日常はどう変化していくのか...?

夫婦で支え合う姿にじんわり心が暖かくなると話題のコミックエッセイ『大好きな妻が難病になった話~ふうふの日記マンガ~』。電子書籍化を記念して、作者のカレーとネコさんに本書に込めた思いを聞きました。

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『大好きな妻が難病になった話~ふうふの日記マンガ~』(カレーとネコ/KADOKAWA)

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――結婚生活のエピソードがほのぼのしていてキュンとします。特にお気に入りの漫画を教えてください。

カレーとネコ:「雨の日」と「ふうふの誓い」という4 コマが夫婦の仲の良さと情緒を表現できたところがとても気に入っています。SNSに投稿した際にも読者の方々から嬉しい反応をいただけたので、ふうふの日記マンガはこういう方向性でいこうと決めました。

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――妻さんのどういうところが好きですか? そして妻さんはカレーとネコさんのどういうところが好きですか?

カレーとネコ:僕の冗談でよく笑ってくれるところが好きです。隣で笑ってくれるととても安心します。気をよくして他の方にも同じような冗談を言うと全くウケないので、その度に妻の優しさを再認識しています。 僕の好きなところを妻に聞いたところ、べったりかと思えばそうでない時もあったりと程よい距離感でいてくれるところだそうです。

――一緒に暮らしていく上で気をつけていることや夫婦のルールなどはありますか?

カレーとネコ:はっきりと決めてしまうと性格的にしんどくなってしまうので、ルールと呼べるものは無いのですが、家事が溜まってくるとお互いがどこかに手をつけたり、ストレスが溜まってそうだなと思ったら2人で出かけたり、そういう暗黙の了解のようなものは自然とできています。適当なのに割と生活が成り立っているのが不思議に感じる事もありますが「難しく考えすぎないこと」は気をつけている事かもしれません。

――いつも仲の良いお二人ですが、意見が合わない時もあるのでは?

カレーとネコ:僕も妻も平和主義で対立すると疲れてしまうので、そんな時は早い段階でどちらかが折れています。ですが、片方が折れ続けるといった事は避けたいので、そのあたりのバランスは考えています。

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――何気ない日常の中に少しずつ「何かの足音」が聞こえてくる描写に胸がギュッとなりました。妻さんの病気が判明するまでに、どのような前兆があったのでしょうか?

カレーとネコ:1番は息苦しさを訴える事が増えたことです。マンションの階段を登って玄関に到着すると、そこで動けなくなる事もあり、少し休憩して落ち着いてからまた動くといったように行動が細切れになっていました。今思うとあの頃は病気が進んでおり酸素の数値も下がっていたでしょうから、とても苦しかったのだろうと思います。

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お互いを思いやる夫婦の日常を見ていると、心が温かくなり自然と顔がほころんでしまいます。しかし、そんな二人の何気ない日常が、このあと、妻さんの病気によって少しずつ形を変えていくことになるのです。

取材・文/宇都宮薫

 

カレーとネコ 漫画家。ヤンマガwebにて『SNS探偵オノノキツカサ』の原作を手掛ける。妻との日常や「リンパ脈管筋腫症」について描いた『ふうふの日記マンガ』がSNSを中心に人気。 Instagram:kareneko0211

X:@kareneko02

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