読者のみなさんは、自宅に何冊のアルバムをお持ちだろうか。独身時代、結婚して子どもができ、さらに孫ができ、その度に撮ってきた写真。その数だけ思い出があるに違いない。同時に、それは膨大な数に上っていることだろう。ところで、それらの写真をデータ化できることをご存じだろうか。
個人が所有する写真やアルバムのデータ化を行っている『節目写真館』に、そのメリットを聞いた。
アルバムは劣化し場所をとる
プリントした写真は時間が経つと劣化し、色褪せていく。それを回避するためには、スキャンし、データ化して保存する以外ない。しかし、写真のデータ化を希望する理由は、それだけではない。
「このアルバムを何とかしろ」
『節目写真館』設立のきっかけは、運営会社『フォトバンク』代表取締役社長・大江知行さんの父のこの一言だった。そのとき、アルバムはおよそ100冊もあったという。
フォトバンクのデザイナー・藤村さやかさんは、利用者についてこう語る。
「親御さんや、お爺ちゃんやお婆ちゃんが残した写真やアルバムを、どうしたらいいか扱いに困って相談される方が多いですね。捨てるには恐れ多い、でも置いておくには場所をとるということですよね」
代表と同じ悩みを抱える人は多いのだ。
データ化代行会社を利用...「気持ちの整理できた」
また、最近は終活(注1)の一環として写真を整理、データ化する人も増えているそうだ。
「たくさんあった写真やアルバムは処分し、データで後世に残すことで気持ちの整理ができたというお客さまが多いんですよ」
その一方で、写真をデータで残す方法を知らない人が多いというのは、同社エンジニアの側高英俊さんだ。
「スキャンのことは知っているんです。しかし、特に50代、60代以上になると、写真のデータ化を代行する会社があることを知らない人が多くなります。また、さらに高齢になるとコンピュータを使わない人も多いですからね」
50代以上の人たちこそ「紙の写真世代」だ。写真やアルバムの扱いに苦慮している人、写真そのもを大切にしたい人は、企業のデータ化サービスを利用するのが最短の道だ。写真を1枚ずつデータ化することもできるし、アルバムの場合は思い出のコメントもそのまま残すことができる。
※注1〈終活とは〉人生の終わりに向けて様々な準備をしたり、自分を見つめてより良く生きる、そのための活動。
コツは写真を選り分けない!
アルバム単位で発注を
データ化に際し、何かコツがあるだろうか。側高さんに聞いた。
「写真の量や予算はあるでしょうが、どの写真をデータ化するか、あるいはしないか、選り分けないことです。たとえば3か月ごとにアルバム4冊ずつのデータ化を依頼する、というようにスケジュールを決めることをお勧めしますね」
写真の数を絞ってから依頼するという人は、結局途中で挫折することが多いそうだ。だが、利用者からは多くの喜びの声が聞かれる。
「施設にいる70代のお母さまの古希のプレゼントとしてアルバムをデータ化し、タブレットに入れてプレゼントした方がいました。お母さまはとても喜ばれたそうです」
と藤村さんが利用者の微笑ましい感想を紹介すると、側高さんも、
「亡くなった親御さんの写真をデータ化した男性は、スマートフォンに保存して、仕事に疲れたときに見たりするそうです。写真を見ると元気が出るとおっしゃってましたね。また、60、70代の方でホームページを作って、スライドショーで見られるようにした方もいました」
と興味深いエピソードを披露してくれた。
このような、整理や管理に留まらない、写真やアルバムのデータ化を体験してみてはいかがだろうか。(老友新聞社)
■節目写真館
アルバム、ポケットアルバム、バラ写真、写真の色補正、インデックスの作成など様々なサービスを対応。
料金例
アルバム、ページ保存(上限40ページまで)標準画質300dpi
・通常プラン(納期約2週間)2980円/1冊
・ゆっくりプラン(納期約6か月)1490円/1冊
詳しくはホームページをご覧ください。
http://fushime.com/
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