甘酒も、味噌も、キムチも! 簡単に作れて身体にいい「発酵食品」&アレンジレシピ

mainichi_bnr04.jpg身体によい食品として、注目されている発酵食品。甘酒、塩麹、味噌、キムチなど、様々な種類の発酵食品を自分で作ることができることを知っていますか? ここに紹介するレシピは、どれも手間いらず、そして保存性の高いものばかり。また、自分で作った発酵食品を毎日の食事に活かすレシピもご紹介します。教えてくれたのは管理栄養士の村上祥子さん、管理栄養士・食生活アドバイザーの堀 知佐子さん、料理研究家・荻野恭子さん、料理家のジョン・キョンファさんです。

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1.簡単!自分で作る発酵食品

代謝アップ! 半日でできる発酵食品「酢キャベツ」の作り方

半日漬け込むだけで完成し、効果抜群の発酵食品、「酢キャベツ」。ひところ話題となった乳酸キャベツと違うのは、砂糖を加えている点で、酢に砂糖が加わることでクエン酸回路が活発になり、体内での代謝を促進します。ビタミンUが胃潰瘍や十二指腸潰瘍を改善するほか、食道がんや胃がんを予防・改善する効果が認められていたり、血流をよくして血圧低下や冷えなどの改善に役立ちます。作り方は千切りしたキャベツに煮立たせた酢、砂糖、塩を加えて半日置くだけ。冷蔵すると酸味がまろやかになりますよ。(料理研究家・管理栄養士の村上祥子さん)

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栄養たっぷりの「甘酒」はたった3つの材料でできる

甘酒が栄養豊富で、点滴と同じ成分であるということは、最近よく知られるようになりました。江戸時代には町の甘酒売りは夏の風物詩だったとか。そんな昔から栄養ドリンクとして愛されている甘酒は、自宅で簡単に作ることができます。材料は米麹(または粉麹、玄米麹)、ご飯、水の3つ。それぞれ1:1:3の割合でご用意を。鍋にご飯と水を入れて60℃まで煮て、麹を加えて混ぜ合わせます。再び火にかけて60℃になるまで煮たら、火を止めてふたをし、タオルを巻いて保温。温度が下がったらまた60℃に温めるということを3回ほど繰り返し、6時間ほどおけばできあがりです。牛乳、しょうが汁など好みのブレンドで楽しみましょう。(管理栄養士・食生活アドバイザーの堀 知佐子さん)

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甘酒から作った「塩麹」には酵素が100種以上!

おかゆを鍋で発酵させて作った「甘酒」には、ブドウ糖、総合ビタミン類や総合アミノ酸類が含まれ、点滴による栄養剤の補給と同じ効果や、免疫力をアップさせる効果があります。発酵の過程で、麹菌は穀物のでんぷんをブドウ糖に変えるアミラーゼ、米のたんぱく質をアミノ酸に分解するプロテアーゼを作り出します。その甘酒から作る「塩麹」には、アミノラーゼやプロテアーゼの他に、100種類以上の酵素が含まれていることが分かっています。腸内環境を整え、免疫力をアップしてくれる塩麹は、体に良い保存調味料なのです。(管理栄養士の村上祥子さん)

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便秘改善、花粉症予防に!「豆乳ヨーグルト」の作り方

豆乳を発酵させた「豆乳ヨーグルト」は、植物性乳酸菌の発酵食品です。植物性の乳酸菌は動物性よりも酸に強く、腸に届きやすいともいわれ、便秘の改善のほか花粉症の予防、改善に役立ちます。そして豆乳ヨーグルトは、自宅で手軽に作ることができるのもうれしいポイント。まず、発芽玄米と豆乳で種菌を作り、その種菌を温めた豆乳に加えて常温で発酵させるだけ。夏は1時間、冬は2時間ほどでできあがります。余った種菌は1年間冷凍保存できるので、豆乳ヨーグルトを作りたいときに解凍して使えます。日々の食生活に加えて、健康づくりに役立てましょう。※記事は「種菌の作り方」「豆乳ヨーグルトの作り方」の2本に分かれます。(料理研究家・管理栄養士の村上祥子さん)

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少量を、季節問わずに作れる。ポリ袋で仕込む「みそ」

みそ、漬物など一度にたくさんの量を仕込むイメージがある発酵食品。実は、ポリ袋を使うと手軽に少量から作れるとご存知ですか? みそだっていたって簡単。材料を大豆、米麹、粗塩を2:2:1の割合で用意し、ゆでた大豆に米麹と粗塩を混ぜてポリ袋で漬け込むだけ。材料はポリ袋の中で混ぜるから手が汚れず、ポリ袋だから省スペースでそのまま保存できます。ポリ袋ならカビも生えにくく、乾燥の米麹を使えば季節を問わず仕込めます。いいこと尽くしのポリ袋みそ作りにチャレンジしませんか?(料理研究家・荻野恭子さん)

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酒かすは万能調味料「白かす」「黒かす」にして使う!

発酵食品・酒かすの注目の栄養素は、たんぱく質の一種・レジスタントプロテイン。整腸作用に優れ腸内の油を吸収して排出してくれるので、コレステロールの低下や肥満抑制に期待ができます。酒かすは水やみりんなど水分でゆるめることで、使い勝手の良い万能調味料になります。例えば、みりんでのばし、隠し味にマヨネーズを加えた調味料「白かす」は魚料理や煮物に。みりんも酵母による発酵食品なので、酒かすとともに腸内環境を整えてくれます。酒かすに黒砂糖や豆みそを加えた調味料「黒かす」は中華料理に。豆みそに含まれるメラノイジンやイソフラボンには抗酸化作用があります。(管理栄養士・堀知佐子さん)

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乳酸菌が豊富な「白菜キムチ」の4つの魅力

韓国の漬物の代表格「白菜キムチ」の特徴は4つ。1.「食物繊維が豊富」 2.「植物性乳酸菌の種類と量が豊富」 3.「カプサイシンで肥満予防に期待できる」 4.「美肌づくりに貢献してくれる」。白菜キムチは動物性よりも胃酸に強く腸まで届きやすい植物性乳酸菌が多いほか、食物繊維やビタミンなどを含んでいます。かつては秋につけて翌春まで、野菜不足を防ぐビタミン補給のための保存食でした。発酵が進むとすっぱくなりますが、本場ではそれを好む家庭も。発酵の進み具合によってキムチを保存し、一度も封を開けずに発酵させて、すっぱくなるまで保存しておくものもあるそうです。(料理家のジョン・キョンファさん)

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漬物がポリ袋で漬けられる!「パン床漬け」の作り方

一度に大量を漬け込むイメージのある発酵食品・漬物。手軽に、少量から作る方法があります。それがポリ袋と、ぬかの代わりにパンを使った「パン床漬け」です。ヨーグルトの乳酸菌の力を借りて発酵を促すパン床漬けは、ハンガリーの伝統食。パンに香辛料と、ヨーグルト・水・塩を加えたものに野菜を漬け込みます。パンは食パンでもフランスパンでもOK。ハーブを加えれば洋風の味わいになります。ぬかのにおいが苦手な人にもぜひ試してほしいレシピです。(料理研究家・荻野恭子さん)

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ロシアの発酵食品をアレンジ!「乳酸発酵漬け」とは?

ポリ袋で野菜を塩水漬けにする「乳酸発酵漬け」をご存知ですか? 料理研究家の荻野恭子さんが、キャベツを塩水に漬け込むロシアの定番漬物「キャベツの乳酸発酵漬け」をアレンジしたものです。なかでもおすすめは「干ししいたけの乳酸発酵漬け」。作っておけば乾物をもどす手間も省け、あえ物や炒め物など幅広く活用できるほか、うま味が出ている漬け汁は料理の味付けにも使えます。日がたつほど酸味が強くなるのは発酵している証し。小松菜、ごぼうなどいろいろな乾物でアレンジできますよ。(料理研究家・荻野恭子さん)

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2.おいしくて身体にいい。発酵食品を使ったレシピ

代謝促進に効果的な「酢キャベツ」の活用レシピ

人気の「酢キャベツ」は、キャベツに酢を直接加えて作る発酵食品。砂糖も加えることでクエン酸回路が活発になり、体内での代謝を促進。エネルギーを効率よく生み出せるようになります。また、代謝促進や胃炎・胃潰瘍の予防、がん予防にも効果的だといわれています。このように酢キャベツは健康づくりを助けますが、料理のアレンジがしやすいのもポイントです。酢の効果で料理をおいしくしてくれるとともに、減塩にも役立ちます。例えばハンバーグのたねに混ぜたり、オムレツの具にしたりと主菜にはもちろん、納豆とあえれば手軽な副菜に! 毎日の食事にぜひ加えてみましょう。(料理研究家・村上祥子さん)

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みそやしょうゆで、甘酒が万能調味料になる!

点滴とほぼ同じ成分であることから栄養豊富といわれる発酵食品「甘酒」。甘酒は飲むだけでなく、料理にも活用できます。まず最初に試してほしいのが、シンプルに魚や肉、野菜を漬け込む方法。甘酒に漬けるとうま味が増し、塩分も抑えられます。他にも甘酒にみそやしょうゆを加えれば、万能調味料に早変わり! 「しょうゆ甘酒」は甘酒特有の優しい甘みとしょうゆのコクで、和洋中・エスニック料理と幅広く使えます。「みそ甘酒」は甘すぎず、コクもある味わいで煮物や炒め物に活躍してくれます。いずれも保存がきくので、献立作りに役立ってくれますよ。(管理栄養士・堀知佐子さん)

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100種以上の酵素を含む「塩麹」は万能調味料です

おかゆを発酵させて作る「甘酒」にはブドウ糖、総合ビタミン類や総合アミノ酸類が含まれます。また発酵の過程で、麹菌は穀物のでんぷんをブドウ糖に変えるアミラーゼ、米のたんぱく質をアミノ酸に分解するプロテアーゼを作り出します。その甘酒から作る「塩麹」には他にも、なんと100種類以上の酵素が含まれているのです。だから、体に良くておいしい調味料としてぜひ活用しましょう。野菜を塩麹に漬けてそのまま食してもOK、とんかつやから揚げの下味に加えれば肉をジューシーにしてくれます。他にも魚介を漬け込んだり、パスタやスープに加えてコクをプラスしたりと使い方は自由自在。腸内環境を整え、免疫力をアップするのにひと役買ってくれますよ。(料理研究家・村上祥子さん)

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植物性乳酸菌が体にいい!「豆乳ヨーグルト」の食べ方

豆乳に種菌を加えて発酵させた「豆乳ヨーグルト」は植物性乳酸菌の発酵食品。植物性の乳酸菌は動物性よりも酸に強くて腸に届きやすいといわれ、便秘改善、花粉症の予防・改善に効果的です。一般的なヨーグルトと同様、料理にもアレンジができ、日々の食生活に取り入れることができます。例えば、しゃぶしゃぶのたれを豆乳ヨーグルトベースで作れば肉や野菜と一緒に摂ることができます。また、「水切りヨーグルト」を豆乳ヨーグルトで作ることも可能。クリームチーズのようでありながらも軽いくちどけで、そのまま食べてもパンに塗ったりしてもいただけます。さわやかなおいしさを楽しみながら健康増進しませんか。(料理研究家・村上祥子さん)

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"手前みそ"を存分に味わう、ダシ要らずのみそ汁

ゆでた大豆に米麹、塩、水を加えて発酵させる「みそ」。ポリ袋で仕込むと、できあがり量1㎏という少量から作れるのがうれしいポイントです。そして自家製みそならではのおいしさを味わうなら、やはりおみそ汁がおすすめです。なかでも具沢山の「豚汁」なら、だし汁要らず。ニンジンや玉ねぎなどの野菜や、豚肉を、自らコトコト煮ていきます。そうすることで素材のうま味がダシ代わりになり、あとはみそを溶き入れるだけでおいしい豚汁の完成です。手前みそのおいしさを、存分に味わいましょう。(料理研究家・荻野恭子さん)

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植物性乳酸菌たっぷり!「白菜キムチ」のアレンジレシピ

植物性乳酸菌がたっぷりの「白菜キムチ」。そのまま食べてももちろんおいしいですが、料理に使うと味わいが深く、料理の幅が広がります。厚揚げの煮物にキムチを加えればコクのある味わいが、ごはんのおかずにも酒のつまみにもピッタリ。翌日なら味が染みてさらにおいしくなります。のせたり和えたりするだけで立派な一品にしてくれるのもキムチならでは。まぐろ&とろろ、納豆&卵とは好相性。ご飯にのせてどんぶりにするのもおすすめです。そして意外な組み合わせが、トースト。ピザトーストの具としてキムチを加えてみてください。チーズとの相性の良さにハマるはずです。(料理家のジョン・キョンファさん

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酸っぱくなった..."古漬け"は料理に使うのが正解!

ぬかではなく、パンを利用して作る漬物「パン床漬け」。ポリ袋で手軽にでき、毎日混ぜたりする手間も不要。ぬかのような独特な香りがないのも魅力です。いろいろな野菜を漬けて楽しみたいですが、漬け込みすぎると少し酸っぱくなってしまうことも。そんな古漬けは、料理に活用してはいかがでしょう。おすすめは「古漬けのあえ麺」。古漬けの野菜を細かく刻み、ゆでたえびやねぎと合わせたものを、ゆでたての中華麺にかけて和えながら食べます。熱したごま油を回しかければ風味もアップ。パン床漬けの塩けがいい塩梅で、箸が進みます。ぜひ一度お試しください。(料理研究家・荻野恭子さん)

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漬け汁まで使える! 乳酸発酵漬けのアレンジレシピ

料理研究家・荻野恭子さんが、ロシアの定番漬物をアレンジした「干ししいたけの乳酸発酵漬け」。ポリ袋に干ししいたけ、塩水を入れて漬け込むだけで手軽に作れます。乾物は使う前に水もどしが必要ですが、干ししいたけの乳酸発酵漬けはそんな手間が省けるうえ、うま味が出ている漬け汁も料理の味付けに活用できます。おすすめは「しいたけとせりの卵とじ」。漬け汁、酒、みりんを煮汁にして、干ししいたけの乳酸発酵漬けと、せりを卵とじにします。さっとできるので一品足りないときにも重宝しますよ。(料理研究家・荻野恭子さん)

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村上祥子(むらかみ・さちこ)さん

料理研究家・管理栄養士。1942年、福岡生まれ。公立大学法人福岡女子大学国際文理学部・食・健康学科客員教授。同大学内の「村上祥子料理研究資料文庫」では50万点の資料が一般公開されている。発酵食にも詳しく、手軽にできる甘酒や酢を使った保存食は人気。著書多数。

堀 知佐子(ほり・ちさこ)さん
管理栄養士、食生活アドバイザー、日本抗加齢医学会正会員。調理師専門学校の講師を経て、ミールプロデューサーに。テレビや雑誌などでも活躍。
荻野恭子(おぎの・きょうこ)さん

料理研究家、栄養士。1954年、東京都生まれ。女子栄養短期大学卒業。これまでに世界50カ国以上を訪れ、食文化の研究を続けている。著書に『ポリ袋漬けのすすめ』、『「乳酸発酵漬け」の作りおき』(共に文化出版局)など。

ジョン・キョンファさん

料理家、栄養士、調理師。1956年、東京生まれ。父(故・全鎭植〈ジョン・ジンシュク〉)はモランボン流宗家。幼い頃より母国の料理に触れながら育つ。「KOREAN COOKING キョンファスタジオ」主宰。「きょうの料理」(NHK)をはじめ、テレビ、雑誌で40年にわたり朝鮮半島の食文化の普及に努める。韓国ドラマ「チャングムの誓い」日本版料理監修も担当。著書多数。

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