健康であるためにはどうしたらいいのか? セルフメディケーションの時代と言われる今、私たちもそれなりの健康常識は身につけておく必要があります。
病気というものをどうとらえるか、医者との付き合い方、 病気にならない考え方――。ほかにも、食事の摂り方、ストレスの対処の仕方、あるいはダイエットを成功させるコツな ど、明るく元気に毎日を過ごしてもらえる有益な情報を連載でお届けします。今の生活をもう一度見直し、自己治癒力を高めるスキルを学びませんか?
自律神経が整うことで体調も崩れにくくなる
湯船につかる温浴とシャワーを浴びる水浴を、交互にそれぞれ3〜4回ずつ繰り返す温冷浴は、自律神経のバランスとリズムを是正し、全身の血行が著しく改善するとともに、リンパ球数が有意に上昇することがわかっています。
適宜温度を調節し、慣れてくれば徐々に低い温度で行なうほうがいいでしょう。最初は温浴から、そして最後は水浴で終わります。
大学職員である40代の男性は、いつ会ってもくしゃみをしているか、そうでなければ鼻水が出ているといった状態で、季節を問わずずっと風邪を引きっぱなしではないかと思うほど、体調のすぐれた時期がない方でした。
試しに彼に温冷浴を勧めてみたところ非常に効果が見られ、これをはじめてから1度も熱を出すことがなくなったと喜んでいました。おまけに便秘も解消し、体調もすこぶるよくなったようです。
自律神経の働きを整えることで免疫力が上がり、体調も整ってくるという好例です。
岡本 裕先生(おかもと・ゆたか)
1957年大阪生まれ。e-クリニック医師。大阪大学医学部、同大学院卒業。卒業後12年あまり、大学病院、市中病院、大阪大学細胞工学センターにて、主として悪性腫瘍(がん)の臨床、研究にいそしむ。著書に『9割の病気は自分で治せる』『9割の病気は自分で治せる2【病院とのつき合い方編】』『9割の病気は自分で治せる【ストレスとのつき合い方編】』(以上、KADOKAWA)、『22世紀。病院がなくなる日』(飛鳥新社)など多数。
「カラー版 図解 9割の病気は自分で治せる」
(岡本 裕/KADOKAWA)
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