わずか30時間でできる! 酵母菌が生きた「生みそ」を作ってみよう

「みそは医者いらず」「みそ汁は朝の毒消し」といわれ、その健康効果は昔から知られてきました。必須アミノ酸、ビタミン、ミネラルなどが豊富なだけでなく、特に手作りみそは腸内環境を整える酵母菌が生きているのが特徴。管理栄養士・料理研究家の村上祥子さんに、家庭でできるみその作り方やおいしい食べ方を教えてもらいました。

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「みそは塩分が......」と気にされている方は、安心してください。2017 年、みそが塩分の摂り過ぎの弊害を緩和、高血圧と脳卒中を予防する、という広島大学の研究成果が発表されました。みそから摂った塩分は血圧を上昇させないことが分かっています。

原料の大豆は、もともとたんぱく質やビタミンなど優れた栄養を含んでいます。たんぱく質が酵母分解されると、体に欠かせない9種類の必須アミノ酸が生まれます。みそはこのアミノ酸だけでなくビタミン、ミネラルも豊富です。現代人が陥りがちな栄養不足を改善し、大豆レシチンやイソフラボンなども含み、健康に大いに役立ちます。

また発酵食品であるみそを摂ることで、何より腸内環境が改善します。特に手作りみそは酵母菌が生きているみそです。市販品は「生みそ」を謳っている場合を除き、流通のために加熱殺菌されていて、残っている酵母菌は10~20%程度といわれています。ぜひ手作りみそにチャレンジしてください。

みそ作りというと、大量に冬に仕込んで夏を越えて......ようやく完成。とても時間がかかるもの、と思っていませんか? 村上式なら炊飯器でわずか30時間。酵母菌が生き生き熟成したみそができあがります。

 

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■生みその作り方

100gあたり 194kcal/塩分11.1g
大さじ1あたり 35kcal/塩分2.0g
小さじ1あたり 12kcal/塩分0.7g

材料(できあがり約1kg分)
大豆(乾燥)...2カップ(250g)
水...10カップ
米麹...300g
塩...100g1903_p048_07.jpg

作り方
1. 大豆を洗い、水8カップに一晩浸して戻す。1903_p048_01.jpg

 

2. 豆が十分に水を吸って皮にしわがなくなったら、ざるに上げて水をきる。1903_p048_02.jpg

 

3. 圧力鍋に2 を入れ、水2カップを加え、落としぶたとふたをして火にかける。沸騰して圧がかかったら弱火で15分加熱し、火を止め、安全弁が落ちたらふたを取る。1903_p048_03.jpg

 

4. 大豆とゆで汁に分けてさます。大豆が約600g、ゆで汁が約150mlできる。1903_p048_04.jpg

 

5. フードプロセッサーに米麹と塩を入れ、パラパラになるまで攪拌する(※フードプロセッサーがないときは下記参照)。塩と麹をよく混ぜるのが大切。1903_p048_05.jpg

 

6. フードプロセッサーにかけやすくするために5 を3等分に、ゆで汁と合わせた4 も3等分にする。1903_p048_06.jpg

 

7. フードプロセッサーに3等分にした6 を入れ、なめらかなペースト状にする。残りも同様に行う。1903_p049_01.jpg

※フードプロセッサーを使わない場合
5 では塩と米麹は均一によく混ぜることがポイントなので米麹と塩を、ボウルに入れて泡立て器などでよく混ぜてもよい。
7 では、材料をペースト状にするのが目的。3等分にした材料をポリ袋に入れ、麺棒などで上からつぶし、なめらかにすればOK。

 

8. 炊飯器に7をすべて入れ、空気が入らないようにゴムべらで上から押さえる。1903_p049_02.jpg

 

9. 炊飯器を保温モードにし、表面にラップをじかに張り付けて空気を遮断し、布巾を掛け、ふたは開けた状態で保温する。室温が5℃まで下がるときは炊飯器の内ぶたを載せる。1903_p049_03.jpg

 

10.そのまま30時間保温したらできあがり。保存容器に移す。酵母菌が生きている状態なので、1カ月たったら冷蔵庫で保存する。

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次の記事「「たんぱく質+野菜」で栄養満点!できたての自家製生みそでおかずみそ汁(2)」はこちら。

取材・文/石井美佐 撮影/中野正景

 

<教えてくれた人>

村上祥子(むらかみ・さちこ)さん

管理栄養士・料理研究家。福岡生まれ。公立大学法人福岡女子大学国際文理学部・食・健康学科客員教授。同大学内「村上祥子料理研究資料文庫」では50万点の資料が一般公開されている。

この記事は『毎日が発見』2019年3月号に掲載の情報です。

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