60歳過ぎてからのオープンキッチン、本当に必要?/"老前リフォーム"で豊かな第二の人生を!(1)

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子どもが独立して夫婦ふたりになった。住宅設備もそろそろ取り換え、快適で安全な家にしたい。そんな理由からか、住宅リフォーム推進協議会の「住宅リフォーム実例調査」では、ここ数年60代以上のリフォームが増えているといいます。老後を迎える前にリフォームをすること。それは、豊かな第二の人生をスタートさせる準備になります。エスオウ設計事務所代表の寺林成子さんにお聞きしました。

  

寺林さんからの満足度が上がる老前リフォームアドバイス

【アドバイス1】
老前リフォームは、浴室・脱衣室、トイレから

築30〜40年の家は、水回りが狭いことが最大の難点です。浴室なら最低2畳、トイレなら1・5畳に広げて引き戸にしておくと、万一、介助が必要になったときも余裕が持てます。脱衣室も2畳程度は欲しいところですが、スペースがない場合は、15ページの千葉県・Iさんのケースのように、洗面・脱衣室とトイレをつなげてスペースを確保するのもひとつの方法です。ヒートショックを起こしやすい浴室や脱衣室、一日中使用するトイレは、床暖房などを入れておくと快適さが格段に上がります。

 

【アドバイス2】
キッチンリフォームは本当に必要?

キッチンリフォームを希望する方の多くが「対面式のオープンキッチンにしたい」とおっしゃいます。家族の動きが見えるので、介護が必要になった場合も安心ですが、やはり、片付けが苦手な人には向きません。年を重ねるとともに掃除は面倒になってくるのですから、引き戸を付けていざというときは隠せるセミオープンキッチンにしておくのもおすすめ。とはいえ、今は配食サービスなども充実していますから、料理をあまりしないなら、小さなキッチンに変更するのもひとつの選択です。

 

【アドバイス3】
自分の健康と家の健康を考えた建材選びを

老前リフォームをするなら、できれば健康に暮らせる家を目指したいものです。屋根換気を見直す、寝室だけでも湿気を吸収する漆喰(しっくい)壁にしておく、断熱性を高めるサッシや二重サッシに交換して結露を防ぎ、湿気がこもらないようにするなどのリフォームをしておくと、健康にいい環境が手に入るだけでなく、家も長持ちします。また、床材もフローリングではなく、クッション性の高い床材に張り換えると、転倒したときの骨折リスクを低くすることもできます。

 

【アドバイス4】
自分に合う設備を選ぶために必ずショールームへ行く

最近のトイレ設備は優秀で、使用後に自動洗浄する機能が付いているものもあります。ところがこの機能を家で使っていると、よそのトイレで流し忘れることがあるのです。便利すぎる機能は考えものですが、食器洗いから解放される食器洗浄機や、掃除がラクなIHクッキングヒーターはおすすめ。浴槽もどんな高さが出入りしやすいのか、素材はどうかなど、ぜひショールームに足を運び、自分の目で確かめてください。カタログで見るのと実際に見るのでは、大違いなのですから。

関連記事「口うるさいお隣とのいざこざ。改善した2つのきっかけとは」

次の記事:「使わなくなった子ども部屋を夫婦別々の寝室に。老前リフォームふたつの実例/"老前リフォーム"で豊かな第二の人生を!(2)」は近日公開!

  

<教えてくれた人>
寺林成子さん

S・O PONTE(エスオウ設計事務所)代表。一級建築士、リフォームマネジャー、インテリアプランナーとして自然素材やアート作品を生かした数多くのリフォームを手がける。http://www.aalab.com/soponte

この記事は『毎日が発見』2015年1月号に掲載の記事です。
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