「今から家に行ってやる!」高齢者を狙う悪質な買い取り詐欺。義母のピンチを救った方法は<前編>

「最近よく耳にする高齢者を狙った詐欺のニュース。義母も、もう少しで被害者になるところでした。今から数年前、『家のものを買い取りたい』とかかってきた1本の電話。義母は知り合いかもしれないと対応してしまったのです。途中で怪しいと思い、どうにか電話を切ろうとすると、相手が急変して...」

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■近所で多発していた買い取り詐欺の被害

これは今から数年前、実家で起こった出来事です。

リンリンと電話が鳴ったので出てみたら、「ちょっと聞きたいのですが~」といきなり始まりました。

自分がだれなのか名乗りもしない相手なんて無視すればいいのですが、「もしかしたら知り合いかも」と考えてしまった義母は、「何を聞きたいの?」と返事をしてしまいました。

すると相手はとても親しげに「あのさ~、家にいろいろ要らないものあるでしょ。それ、買い取ってるんだ~」と本題を切り出しました。

そういうことね、と悟った義母は「うちには何もないから協力できないの、ごめんね」と伝え電話を切ろうとしたのですが、「あのね、ご近所さんみんな協力してくれてるよ」と義母に揺さぶりをかけます。

その上で「いらないものがお金になるんだから、悪い話じゃないでしょ」と畳み掛けてくるのです。

実はこのころ、実家周辺では一人暮らしのお年寄りを狙った買い取り詐欺の被害がいくつか出ていて、手口もそっくり。

電話やチラシの勧誘を真に受けて不用品を出すと、相手は1~2円で買い取ります。

その上で「手間賃」とやらの結構な額を請求するのです。

そこで支払いを渋ったら、凄んでみたり、近所に言いふらすなどと言って無理やり支払わせるのです。

ですので、ホントはこの手の電話を相手にしてはいけません。

しかし、高齢者の義母は判断を誤ったのでしょう。

さらに相手との会話を続けて、「そうね~、着物とかならあるけど、古いものだからね~、きっと二束三文だと思うよ」と伝えてしまいました。

これは、義母なりの断る口実だったのですが、これは相手にとって好都合だったみたいです。

言葉巧みに義母にあれこれ質問して、探りを入れてきたそう。

その結果、夫に先立たれたこと、一人暮らしだということ、子どもたちの仕事、遺産の話までしてしまったのです。

この辺りからさすがにまずいと思った義母は、電話の相手に「とにかく出せるものがないの。ごめんね~、もう電話切るね」と伝えました。

するとここでお約束通りに相手が急変。

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
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